最初の人生で唯一優しくしてくれたヒロイン シトラスの力のおかげで何回も転生するとこができるようになった主人公のディータ。しかし、転生する目的であるシトラスを幸せにすることがどうしてもできない。魂的にも最後の転生でシトラスを絶対に幸せにするように誓います。
洋画の「バタフライエフェクト」やゲームの「シュタインズゲート」に似た設定ですが、それらが試行錯誤の巻き戻しに重点を置いた物語に対し、今作は試行錯誤の上での結論から始まる物語。もはや、何でもありの主人公により、敵側に思わず同情しました。(笑)
誰よりも転生した少年は、世界を無双する!
虚弱な少年・ディータは、「願いを叶える力」を使い100億回転生することに! 最強に至るも、優しくしてくれた幼馴染みだけは毎回救うことができなかった。彼女を幸せにするため、最後の転生生活がはじまる!
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この世界では一応、剣術と魔法が戦いのスタンダード(魔法の比重が大きい)ですが、ディータはどちらにおいても文字通り最強です。他の連中とは格が違います。
また、隠密にも優れており姿を変えた自分の分身を作り出したり、視覚や聴覚を共有した球を作り出したりもできます。
そして何より、百億回の人生を送っていることから油断や慢心をすることがありません。(痛い目も見ているので)
ここまで一人で何でもできる主人公も珍しいと思います。
また、百億回も生きていることで精神的にも熟練というかもはや悟りに達しており、ヒロインのことはもはや娘、というか孫を見る目になっているような気がしました。(あまりに近い関係になりすぎて、シトラスのことを幸せにできなかった経験も背景にあるようです。)
意図せず、ヒロインのサービスシーンを覗いた時の反応があまりにも冷静で、それでいいのか主人公、と思ってしまいました。
まあ、百億回も人生過ごしたら枯れもしますわな(笑)。
もはや笑えるほど何でもできて最強のディータ。どんなに憎たらしい敵が出てきても、同情の方が先に出てきてしまいました(笑)。
そんな彼がシストラという女の子一人のためだけに生きて、もはや世界の行く末までもコントロールしようとするところが今作の魅力かなと思います。
何故かはよく分かりませんが、読んでいてハリーポッターを思い出してしまいました。特に嫌味で高圧的でヘタレなフレッドはマルフォイを思い出しましたね・・・。
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