先週分が飛ばされて今週放送になった19話。
これだけのクオリティを維持するのは難しいんでしょうね・・・。
物語は対モルフォの正念場。
しかし、これだけ連邦が死にもの狂いでレギオンに対抗しようとしている一方、酒を飲んでぐうたらしていた共和国の軍は、ある意味本当に凄いな・・・。
ストーリーの流れとしては
という感じ。
印象に残ったのは大統領の狂気的な理想
ノルトリヒト戦隊が全滅したと思った軍の幹部は、とりあえずの追撃作戦を取ろうとします。しかしそれは何も解決しない、幹部たちが一時の安心を得るための作戦であり大統領は拒否。そんなただ部下を犠牲にするような非人道的な作戦しか挙げられないのであれば、連邦なんて滅んでしまうと良いと爆弾発言をします。今回のノルトリヒト戦隊を突っ込ませる作戦を許容したのは、あくまで合理性があったからで、合理性のない作戦に許可は出さない・・・と。エルンストの理想への執着は、妄信的なものというより疲れ果てたうえでの執着のように見えますね。あと、連邦軍の幹部はノルトリヒト戦隊がダメだった場合の代替案は考えとこう?最初からリスクのある作戦だったじゃん?
2つ目に印象に残ったのはシンとキリヤの掛け合い
シン「そうやって殺意をまき散らしていれば、楽だよな」
キリヤ「もっと孤独になれ」
キリヤは守りたかったものを守れなかった後悔や怒りから、ただただ復讐のために行動している状態。シンにこだわっているのは、ノウゼン家が関係していそうですがアニメだとまだ詳しくはわからないですね。孤独で寂しいのか、シンが自分と同じ位置まで落ちることを望んでいるように見えます。
一方、シンもぶっ壊れているのは確かですが、キリヤの復讐に対しては冷めた目で見ています。シンはこれ以上他人の死を背負い込むことに限界が来ているようで、復讐よりは自分の死によっての自身の解放を目指している気がします。何が何でもフレデリカを守りたかったキリヤと、できれば(レーナたちを)守りたかったがどうせ守れないことを覚悟していたシンとの差もあるのかな?
シンが解放されたがっていたのはフレデリカに仲間にとどめを刺してきた拳銃を渡したところからも伺えます。
これはフレデリカの自死用に渡したもので、フレデリカが追い詰められるほどの状況になった時に自分はもう生きていないと覚悟しているのか、もしくはフレデリカに止めを刺すという役割を担いたくないのか。どちらにせよ、生き残ることは半分諦めている意思表示にも見えますね。
そんなシンの精神状態を見抜いている上官が一人。
ヴィレム「86-エイティシックス-は可愛げが無い、というより余裕がない。早晩、戦死する。」
おそらく戦況を一番冷静に見ているヴィレム。シンの作戦遂行への執念を余裕のなさと見抜いていました。ぼんくらな大人しかいなかった共和国の上官に対して、86-エイティシックス-の心境を詳細に把握できる大人というのは新鮮でしたね。やっぱりシン達もまだまだ子供なんだなと思いました。まあ、そのヴィレムも特攻するシン達を止められるほどの代替案を提示できないわけですが・・・。
というわけで、対モルフォは最終盤に。86-エイティシックス-は生き残れるのか、そもそも生き残るという選択ができるのか?
86-エイティシックス-達に「生き残りたい」と思わせるのは、この戦争に勝利するよりも大変な気がします・・・。
ちなみに今回のお気に入りシーンがこちら!
ファイドだけが癒し・・・