ーあんた、僕たちの本当の名前も知らないじゃないか!
重いな~。重い。
まあ、2話までの流れでレーナが現実をたたきつけられるのは分かっていましたが、それが自分に一番理解があった人物の死によってなのは、尚更辛いものがあります。
URL:https://anime-86.com/story/?id=03
レーナはパラレイドという音声をやり取りする仕組みでスピアヘッドと毎晩会話を続けました。レーナにとっては戦場の仲間とのコミュニケーション取りたい目的があるようですが、そもそもこの認識が間違っていました。
他のアルバと違って自分たちに好意的に声をかける新任ハンドラーに興味を持ったカイエは問います。
「なぜ、そんなに私たちのことを気にするんだ?」
その問いに対し、
「昔、プロセッサーの人に助けてもらったことがあり、その際に彼に共和国を守る共和国民としての誇りを教えてもらった。同じ共和国を守るものとしてあなたたちのことを知らなくてはいけない。」
とレーナは答えました。その答えを聞いたカイエは言いました。
「あなたは処女だな」
・・・処女?
レーナは凄く動揺しますが、当然のことでしょう。
レーナくらいの年で処女なんて当たり前ですから!
むしろ、この年で経験があったらそれは乱れでありその乱れがあると国家はいずれ崩落して・・・え、気持ち悪い?面倒くさい?時代錯誤?あ・・すみません・・・
カイエのこの言葉の意味は「穢れを知らない人」と言いたかったようです。
新しいハンドラーはどうやら「いい人」のようだ。しかし、早くこのスピアヘッドの担当から外れた方が良い。必ず後悔することになる、とカイエは言います。私たちはそんな高尚な理由で戦っていないと。
これはスピアヘッド(というか86)は誰も共和国を守りたいと思って戦っているわけではなく、アルバが勝手に共和国内から締め出して強制的に戦わせているという認識の違いを理解していないと指摘したのだと思います。レーナとスピアヘッドとの面々との衝突が近々起きると予測していたのかなと。
その予測は、カイエの死によって当たってしまします。
カイエは敵の罠にはまり(沼地に誘い出された?)戦死してしまいます。それに対し、レーナは言います。「残念でした」と。
そこで元々、レーナに対していい感情を持ってなかったセオトが激昂します。
「今までは暇だったからままごとに付き合ってきたが、仲間が戦死した時まで付き合わせるのはやめろ」
ままごと・・・。レーナの毎晩の通信はスピアヘッドにとっては自分たちを見下ろしている者からの気まぐれなごっこ遊びにしか感じなかったようです。どうせ自分たちのことを豚としてしか見てないだろうと。レーナはこのことに反論しますが、今まで数百万人が死んできたのに対し何もしてこなかったあんたも同罪だとセオトは責めます。そして決定的な一言を言います。
「ーあんた、僕たちの本当の名前も知らないじゃないか!」
レーナは戦闘時のハンドルネームしか知らないのに、あなたたちのことを理解していると訴え続けてきたこと、私は差別はしていないと言ってきたことを指摘され呆然とします。
セオトの怒りの原因は、レーナが自分たちのことを少しも理解していないのに仲間だという立ち位置で一方的に分かった気になっていることだと思います。自分は死ぬこともない安全圏で、相手の顔どころか名前も知らない状態。それなのに一緒に戦場を戦う仲間として話しかけてくる。これは相当にきついものがあると思います。また、前述したようにレーナは共和国を守ることを誇りに思っていますが、スピアヘッドは強制された戦いで生き残ることを第一に考えています。このズレはかなり大きいと思います。
今後、レーナが信頼を勝ち取るには実際に戦場に行くしかないかなと思います。いくら言葉で取り繕うとしても、自分も命を懸けないと本当の仲間だとは認識されないかと。
あと気になったのは日本(アジア)みたいな文化があるのかなと。そうじゃないと大和撫子の嗜みとか日本文化がないと出てこないような・・・
|