さて・・・朱音ちゃん「お茶汲み」を披露する場がやってきました。
八正師匠は今回、お茶汲みをやることになった顛末を朱音ちゃん本人から聞いていたようです。
八正師匠は以前、おそらく嫌われるだろうと思い、強く朱音ちゃんを諫めましたので、八正師匠に認められたいという朱音ちゃんには驚いているようです。
朱音ちゃんは行動力がありすぎるところはありますが、人の意見を聞ける素直ないい子ですからね。
しかし・・・
また不穏な・・・
何か懸念があるようですが・・・なんだろう・・・?
その朱音ちゃんの噺が始まりました。
・・・朱音ちゃん、もはや貫禄すらあるような・・・
緊張なんてものを一切感じさせません。
お茶汲みの噺を何のよどみもなく続けていきます。
しかし、花魁の話を改めて聞きますが、金払ったうえで花魁にフラれることもあるってすごいですね・・・。
当時、花魁の立場がかなり上であることが分かります。
さて、ここまではうらら師匠通りの語り口
色気の要らない客の男に関しては、うらら師匠と朱音ちゃんでも違いは生まれません。
しかし、問題はここから!
色気たっぷりの花魁をどうやって演じるのか!?
・・・・・・
色・・・気・・・?
なんだ、この花魁・・・全くそそられねえ!
記者も師匠もお客さんも、あっけにとられる中、また男の語りに戻ります。
男の語りは問題なし。しかし、登場人物が花魁に戻ると・・・
こんな花魁に金払ってたまるか!
しかし、話の中では超妖艶なはずの花魁。
花魁の口八丁に乗せられた男は寝てもくれない花魁にも「喜んで通おうじゃねーか!!」と宣言します。
客「なんでだよ!!」
客から総ツッコみが入りました(笑)
あえて、妖艶であるはずの花魁を色気一切なしで演じることによって、その花魁に嵌る男を滑稽に見せている・・・ということですかね。
お客さんは笑いをこらえるのに必死です。
確かにこれは笑う・・・むしろこっちの方が笑い話としては王道のような・・・
八正師匠はうらら師匠と同じ演じ方でありながら、印象を変えて見せた朱音ちゃんの芸当に驚きます。
うらら師匠いわく、この朱音ちゃんの噺はうらら師匠がお茶汲みを教えた理由を朱音ちゃんは見つけたからできた・・・らしいです。
どいうことだろうか・・・?
同じ噺でも、人によって演じ方は違うということなのかな。
そもそも男の落語家が妖艶な花魁を演じるのは無理があるはずなので、うらら師匠の「お茶汲み」のほうが邪道だったのかもしれないなあ・・・。
ということで、今回はここまで!
展開としては予想通りではありましたが、朱音ちゃんの全く色気のない花魁の表現と、ギャップで笑ってしまうお客さんの演出が上手くて、読んでてにやけながらワクワクしました!
・・・でも・・・一周回って朱音ちゃんの色気のない花魁もありな気がしてきたな・・・(オイ)
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