さて、お茶汲み編もこれで決着。
朱音ちゃんはどんなお茶汲みを見せるのでしょうか・・・
うらら師匠は最終的に朱音ちゃんのお茶汲みをあげましたが、方向性としては最初に朱音ちゃんが演じてうらら師匠が「合っていない」と評した演じ方と一緒。
なぜ最後には朱音ちゃんのお茶汲みをあげたのか・・・
そこにはプロとして狙ったように結果を出せという師匠の意図がありました。
最初はフランス料理を作ろうとして、かつ丼が出てきた。
最後はかつ丼を作ろうとしてかつ丼を出してきた。
狙いと結果が一致していれば文句はないそうです。
それにしても、自分の演じ方をフランス料理で例えるあたり、師匠のプライドが高い!
まあ、イメージに違和感はないですが。
さて、お茶汲みの噺ですが、知り合いの男から泣きまねしてまで男を誑かす花魁がいると聞いて、全く同じ誘い文句をしてからかってやろうとする男が現れます。
性格悪ぅ・・・
この悔しがってる花魁超可愛い!
じゃなくて
こんな男、客としてみるのは絶対に嫌なはずですが・・・
ここで怒って拒否すれば、相手が勝ち誇ったように帰っていくのは目に見えています。
このように男から小言を言われる女という構図は、どこか朱音ちゃんとりゑんの件に似ています。
この後の展開も含めて。
朱音ちゃんにとっては演じていて、嫌な記憶がよみがえるはずですが、
噺の花魁のように、ただでは転ばない女を見事に演じ切ります。
男のねちねちした嫌味にやり返すところ・・・確かに朱音ちゃんにぴったりな噺ですね。
八正師匠の懸念を見事に杞憂に終わらし、改めて朱音ちゃんの強さを見せた”お茶汲み”となりました。
お茶汲みをうらら師匠は朱音ちゃんにぴったりな噺だと言っていましたが、お茶汲みの話自体が朱音ちゃんが体験したことと似ているという意味だったんですね。
男に小言を言われてもやり返す花魁に、先輩にいびられてもやり返す朱音ちゃん。
確かに似てます。
うらら師匠は詰みから逆算して行動する人らしいですが、朱音ちゃんにお茶汲みの噺をあげたことは
「男どもはあーだこーだうるせえが、女はおまえらが思うよりも強いんだよ」
と表現したかったようにも見えます。
ただ、この展開は個人的に予想よりも爽快感がなかったかなあと。
一つは朱音ちゃんの成長をお茶汲み編ではあまり感じられなかったこと。うらら師匠が与えた課題に朱音ちゃん本来の力でしっかり応えたという印象が強かったので、成長して見返す!と言う感じにはあまり見えなかったです。
もう一つは、八正師匠に認めてもらうという観点からはあまりしっくりこなかったこと。噺をやり返す道具に使ったことを八正師匠は不満に思ったはずで、今回のお茶汲みでそれに対するアンサーとしてはあまり明確なものを感じられなかったです。
多分、次話に何か説明があると思いますが・・・。
ということで、今回はここまで!
今後、作品内の落語界では”女性の台頭”が一つのメインテーマになるのでしょうか・・・
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