私はどうしても、同年代よりもずっと年上のおじさんに憧れるんですよねえ。
木村拓哉、稲葉浩志、トム・クルーズ、フェデラー。
年代を重ねたものが見せる格好良さというものに惹かれます。
そんなおじさん好き(誤解を招く)な私が阿良川一生に惹かれるのも当然のことでした。
魁生の過去。
そこにいたのは落語という武器に出会った無力な少年でした。
少年のお母さんの口癖は”大丈夫”
子供を心配するときに―――
「大丈夫?」
二日酔いで寝込んだ時も―――
「大丈夫・・・」
周りから理不尽な扱いを受けても
「大丈夫!」
少年はそんな母が好きでした。
どんな時でも笑顔で強い。
そして―――
誰も頼れない弱い母が。
周囲に厄介ごとを押し付けられ、それに我慢してしまう”強さ”は彼女の体を弱くしました。
母が倒れたことで少年は自分の弱さを思い知ります。
別れた親父は音信不通、家の生活費も払うことができずに、母に向かって「大丈夫」とも言えない自分。
そんな無力さを感じた時に出会ったのが、
落語と言う圧倒的な武器を持った男。
座ってしゃべるだけで母を救えるお金を得られる職業。
落語はお金を稼げる。
お金を稼げば大好きな母を救える!
少年にとって大きな武器に出会った瞬間でした。
魁生にとってはお金を得る手段として出会ったのが落語。
結構生々しい理由で落語に出会ったんですね。
お母さんが倒れた状況は金銭的に援助する法律が日本にはあるような気もしましたが・・・それも申請しないともらえないですし、幼い魁生には思いつくことすら難しかったんでしょうね・・・。
あと、一番気になったのは落語家って儲かるんだなってところでした。(そこかよ)
そんな儲かっている落語家さんは、少年の母のお店で金魚割りという面倒なお酒を頼んでは”つけ”で帰っていきました。
いや、払えよ金持ち!
そんな客に少年が好印象を持つわけもなく、少年にとっては「キライなお客」として認識されていました。
そんな嫌いなお客は、母が大丈夫じゃない時、
助けてくれて、
母の本当に大丈夫な顔を引き出させてくれました。
格好いい・・・渋くて格好いい!!!
少年のは母を助けた時の一生のセリフがまた良いんですよ・・・
ああ~、格好いい。
私もこんなセリフを言ってみたい・・・
ただ、少しだけ思ったのは・・・
「最初からちゃんと払っとけや!!!」ということ。
つけにしてた分を、相手が困ったときに何十倍にして返すのは確かに格好いんですが・・・なんかズルいなあと(笑)
格好いい大人って言うのは、こういうズルさがあるものなんでしょうか?
あとは、”つけ”という言い訳がないと一生がこういう行動を起こせないというのもあるのかな・・・?
ということで、今回はここまで!
こういう大人の格好良さをしれっと見せる話大好きです!
また、魁生の落語に対する姿勢も見えてきて面白かったですね。
母を救うため、”芸”だけに・・・”阿良川一生”だけに目を向けていた魁生が朱音ちゃんに感情を揺さぶられてるような場面が印象的でした。
ここからは魁生と朱音ちゃんの勝負になるんでしょうか?
楽しみです!
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