テイルズオブアライズ 公式が語ったゼスティリアからの反省 ストーリーはシンプルに、キャラ崩壊は少なめに

RPG部門GOTYを獲得して間違いなく成功といえるテイルズオブアライズ。

ファミ通.comで『テイルズ オブ』シリーズIP総合プロデューサー・富澤祐介氏とサイバーコネクトツー代表取締役の松山洋氏とのテイルズオブアライズについて語ったものがまとめられていました。

『テイルズ オブ』シリーズの危機を救う、『テイルズ オブ アライズ』で挑戦した継承と進化【CEDEC+KYUSHU 2021】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
2021年11月27日~28日の期間中、オンライン上で開催された“CEDEC+KYUSHU 2021 ONLINE”。その初日となる27日のトップとして、基調講演“『テイルズ オブ アライズ』で挑戦する長寿シリーズの継承と進化”が披露された。

質問者が同じゲーム畑の松山さんということもあってか、かなり踏み込んだところまで話が広がったみたいです。

その中で私が気になったところを見ていきたいと思います。

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ゼスティリアが失敗だったと公式で認める?

詳細は省略するが、『テイルズ オブ ゼスティリア』は、発売後にキャラクターやシナリオ面をメインにさまざまな意見の挙がっていたタイトルだ。その影響や、前作と世界観が共通していることもあり、次作『テイルズ オブ ベルセリア』は評価は高かったものの売り上げにつながるのには時間がかかったという。

https://www.famitsu.com/news/202112/07242500.html

いわゆるゼスティリア事件。

「テイルズオブゼスティリア」バンダイナムコ

ネットでは「当時のプロデューサーが好きな声優のためにメインヒロインを変更して、ストーリーを捻じ曲げた!」と炎上した事件です。

色々意見はあると思いますが、私的にはミスリードでユーザーを驚かそうとして失敗した、と考えています。元々、アリーシャではなくロゼをメインヒロインとするつもりでしたが、先の読めないストーリーにするためにアリーシャをメインヒロインのようにしてプロモーションをしたのではないかと。

ちなみに上記の「先の読めないストーリーにしたかった」云々はファミ通のインタビューで当時の馬場プロデューサーが答えています。

そういったことが起きたのも、ユーザーとのコミュニケーションで掛け違えてしまったからだと富澤氏は分析。

https://www.famitsu.com/news/202112/07242500.html

富澤さんも開発側とユーザー側で求めているものが違ったと認識して、そこが原因だったと考えたようです。歴代でもメインヒロインを大切にしていたテイルズシリーズで「メインヒロインのミスリード」はあまりにもリスクが高かったですね。

上記の公式の発言で重要なのは暗にテイルズオブゼスティリアが失敗だったと認めたこと。アライズがゼスティリアからの信頼回復を目指した作品だったのは周知の事実ですが、数多くメディアに出ていた富澤さんから明確に口に出たことはないと思います。それを今出したのはアライズがはっきりと成功して、自分たちの方向性が受け入れられたと認識したからかなと感じました。

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馬場プロデューサー時代からの問題点の改善

バトルとかシステムとかも含めればいろいろあるのですが、ストーリーに関して言えば主に下記の二つ。

ストーリーはシンプルにしつつ、謎がつぎつぎと語られていくような、飲み込みやすいものを目指したという。富澤氏は「奴隷の主人公が、自由を求めて5つの国を開放する話です」と、本作のストーリーを超簡潔に説明。それくらい、1発でどんな話なのか分かるほか、目的が単純明快でユーザーが疑問に思わないような設定を心掛けたそうだ。

https://www.famitsu.com/news/202112/07242500.html

ストーリーはシンプルにするように心がけたということ。これはゼスティリア・・・というより馬場プロデューサー時代とは正反対ですね。馬場プロデューサー時代の作品は特にエクシリア辺りから独自の世界観や設定に凝りすぎて、ストーリーの序盤のあらすじを簡単に説明しようとしても文庫本3,4ページ分くらいは必要なんじゃないかというくらい複雑でした。

ゼスティリア 公式あらすじの一部

さらに馬場プロデューサーがストーリーに散りばめられた主張を、明確に言葉とせずに伝えようとしたこだわりもストーリーを分かりづらくした原因だったと思います。しかも、その主張が概念的で難しい・・・。ゼスティリアに関しては馬場プロデューサーの口から狙いを詳細に説明していましたが(ファミ通インタビューで)、正直それを読んでも良く分からなかったです(笑)

キャラクターたちの感情も、プレイヤーの心情と乖離しないような表現で、物語の展開を目指したとのこと。『テイルズ オブ』シリーズはキャラクターの個性も当然魅力だが、個性的すぎるがゆえにプレイヤーに「えっ!?」と思わせるような行動や発言をしてしまう登場人物も少なからず存在した。そういった部分がないように、プレイヤーの心情に寄り添ったということだろう。

https://www.famitsu.com/news/202112/07242500.html

これは主にスキットのことだと思います。

「テイルズオブゼスティリア」バンダイナムコ

馬場プロデューサー時代以前から、スキットでの仲間同士の会話になるとギャグの方向に振り切ることが多くなり、「・・・そんなキャラだったっけ?」という所謂キャラ崩壊が多かったテイルズシリーズ。

馬場プロデューサーからの作品になると本編のストーリーが重くなった反動で、よりキャラ崩壊が目立つような印象は受けました。

今回のアライズではそのバランスには気を付けた印象があります。スキットはギャグ調のものもありましたが、あくまでも個々のキャラクターが起こしそうな行動の範囲にとどめて居ると感じましたね。

Tales of ARISE_20210923165813

今回、公式が語ったゼスティリアの反省とそこからの改善は大体予想通りでしたね。

しかし、メディアでの記事やインタビュー内容を見ていると「アライズは大成功!」という雰囲気。実際に大成功だと思いますが、この流れで行くと富澤さんの長期政権になっていきそうですね。

(別に不満はないですが)

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Dai

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