もし自分が普通の大学ではなく芸大に行っていたら、人生は変わっていただろうか。
そんな主人公の願いが叶い、10年前の大学時代から人生をやり直すことになる「ぼくたちのリメイク」。
タイムリープ要素が入っていますが、ジャンルはSFではなくエンタメ業界を舞台にした学園青春ものとなっています。凄く丁寧に作られていて、初回1時間拡大のこともあり制作陣の気合を感じます。
1話だけの感想ですが、展開が分かりやすいなと思いました。
一番わかりやすい例で言えば英子が歩道橋にいるところを恭也は自殺すると思って止めようとするシーン。自殺だと思って止めに行くんだろうなということ、実際には自殺じゃないんだろうなということ、そしてこの女性がエンタメ(アニメ、ゲームの方)の関係者なんだろうなということも何となく予測できました。このように先が読めやすい展開が多かったように感じます。(いわゆるテンプレ?)
1話の前半は特に重い雰囲気だったので、分かりやすい展開でストレスは無かったのですが、逆に言えば少し退屈だったかなと。
1話の授業にも出てきた「乱調」が無かったように思います。(あらすじでタイムリープするのが分かっていたのもあったと思いますが。)
恭也が10年前の自分に戻って、普通の大学ではなく芸大に行って勉強をし直す!というところがテーマだと思うんですが、その目的がいまいちハッキリしないなあと思いました。
恭也が全くエンタメ関係の仕事に付けなかったというのであれば分かるのですが、脱サラして美少女ゲーム関係の業界に就き、偶然とはいえ最後には自分の憧れの人たちが関係する企画に参加しています。別に過去に芸大に行かなくても、自分が憧れている業界に入れてるんですよね。
あと、最後のゲーム企画が頓挫したことが人生をやり直したいと思う強いきっかけになっているように感じましたが、恭也は自分の仕事(連絡、調整役)をしっかりこなしていて特に落ち度は無いです。それどころか恭也の参加後に仕事がスムーズに進んでいるように見えました。ゲーム企画が頓挫したことと恭也の能力とは関係が無いので、人生をやり直したいと思うきっかけとは違うのではと感じます。
クリエイターとしての力をつけたいと言うことなのかな? でも企画が頓挫した1番の原因は会社が金にならない企画として乗り気ではなかったということなので、クリエイターとしての力って関係ないよな・・・。
原作を読めばまた違う印象になるのかもしれませんが、アニメからは人生をやり直したい!という目的がいまいちピンとは来ませんでした。
自分が面倒くさい人間なのは百も承知で言いますと、タイムリープという設定は登場人物にとってのある種のズルだと思ってしまうので、その設定にある程度の目的と理由を求めてしまいます。
何故タイムリープが起きてしまったのか、何故タイムリープをする必要があったのか。そこをはっきりさせないと物語の中に入っていけない自分がいます。なので、少し否定的な感想になってしまいました。
まあ読解力(?)がない人間なので、いまいち理解できてないんだと思います(笑)。2話以降を見たら、また感じ方が変わるのかなと思います。
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