アイドルという題材なのに、ヒロインのアイドルは酒にたばこを常習。
しかも取り扱った問題は裏接待と大丈夫なのかこれ・・・という1巻だった「きみは本当に僕の天使なのか」。
ただ、影を濃くした分、アイドルの光の部分も印象強くなって、アイドルの深い魅力が伝わる作品でした。
2巻では闇の部分は薄くなって各キャラクターやアイドルという活動の熱さにスポットが当たりました。特にメインヒロインの麗が凄く魅力的!めっちゃ可愛い。
裏接待問題を解決しアイドルグループripqleの再結成のために動き出した麗とマネージャーの真央。しかし、麗の相方である杏樹がそれを拒否。理由は麗という最強のアイドルの横に再び立つ自信が無かったからでした。最強の横に立つ苦しさとそこから解放されたいという諦め、しかしステージで得たのは何物にも代えがたい高揚感と満足感。アイドルという夢を再び目指す上での葛藤と、麗と杏樹の友情が味わえた巻でした。
2巻で一番良かったなあと思うのはメインヒロインである麗がライトノベルのヒロインらしく魅力的に描写されたこと。
しめさば先生の作品はライトノベルらしくないリアリティと重さがあり、その中でキャラクターの魅力はゆっくりと重く伝わってくることが多かったのですが、今巻の麗はライトノベルらしく分かりやすく可愛かったですね。
特に優羽がラブホテルに入ってしまったことを知って、優羽の自宅で待っているときは
ヤケ酒して
胡坐をかいて
挙句の果てには吐いて
分かりやすく嫉妬してたのは可愛かった!
・・・何かライトノベルのヒロインらしくない行動があったと思いますが、無視。
とにかく、麗の可愛さを気軽に楽しめたのが良かったです。
逆に個人的に残念だったのは優羽が杏樹とガッツリ絡まなかったことですかね。
杏樹の精神的なケアを期待されて”マネージャーのマネージャー”になった優羽。しかし、杏樹を立ち直らせたのは他でもない麗であり、あくまで優羽は一ファンとして応援する立場から外れることはありませんでした。(ライブの演出などには協力しましたが)
これは意図的なものを感じましたし、優羽というキャラクターの特徴(決してアイドルに対して自分の立場を勘違いすることが無い)からもしょうがないと思いますが・・・。
典型的なアイドルの杏樹と理想的なアイドルファンの優羽がガッツリ絡んだらどうなるんだろうというワクワクがあったので、ちょっと残念です。
最後には(予想通り)、優羽と麗の過去の因縁も分かった2巻。
しめさば先生の作品らしくシリアスの方面に向かっていきましたが、分かりやすく嫉妬した麗が魅力的だったことやアイドルの光の部分の魅力が予想以上に伝わってきたことから、もうちょっとライトな雰囲気でも面白そうだなと思いました。
優羽がさまざまなアイドルと絡んでいき、その度に様々な反応を見せる麗とか。
・・・しめさば先生の作品っぽくないか・・・
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