※ネタバレ 一切気にしてないです。
感想では3章序盤ですが、プレイ自体はクリア。150時間プレイしてやっとクリアした黎の軌跡。率直な感想を言えば、面白かったです。
その一番の理由はキャラクターを好きになれたこと。今作からキャラクターが一新されましたが、特に主人公のヴァンを好きになれたのは大きかったです。ヴァンはもう少しニヒルでひねくれた性格だと思っていたんですが、実際には表面の素振りだけで単なるお人好し。悪ぶりながらも、年下のバイトたちを冷静に、不器用に守り抜こうとする姿勢が好感を持てました。そんなヴァンが自分だけで大きい闇を抱え、それを周りが心配するという構図も良かったですね。
他のキャラクターもこれまでよりも裏表がないキャラ(不器用なキャラ)が多い気がします。過去作よりも容赦なく殺伐とした物語の雰囲気を少しでも和らげるようにするためでしょうか? そういえば、軌跡名物の実は敵側だったというキャラもいませんでしたね・・・。
また、良かった点としてはヴァンとエレインとの関係。ここが凄くよかった!
もっと軽い関係を予想していたのですが、元恋人同士でありヴァンが何の相談もなく姿を消す、そして双方今でも未練があるというヘヴィーな関係。特に4章のリバーサイドで飲んだときの会話と5章オラシオンでの二人の会話が湿度高すぎで私の趣向にビシッと合いました。(多分ライターさん同じ)
オラシオンでの
エレイン「・・・面倒な女だから?」
ヴァン「自覚あんのかよ・・・」は、
え、無理。尊すぎて無理(尊いの意味が違う?)
となりましたね。
あまりにも二人の関係が好きすぎて久しぶりにカップル厨になりそうになりましたが、エレイン関連で不満があるとすれば2つ。1つは場面で(というよりライターさんで?)二人の関係の雰囲気に差があること。4章と5章のシーンの雰囲気から、エレインの個人的な事情が解決すれば二人は一気に接近しそうだなとは思ったのですが、特に距離感はそこまで変わらず。(より学生時代に近い関係にはなりましたが)何か違和感がありました。エレインが強すぎて開発陣がセーブしたのかな。
もう一つはエレインとの関係をここまで重くするなら、アニエスとヴァンのイベントも強化してもらいたかった。折角、好きな人と一緒にいられず苦しみを共有できなかったヒロイン(エレイン)と常に一緒にいられるようになったヒロイン(アニエス)という対比ができているのにアニエス側にはヴァンとの強いイベントが無かったなあと。人知れないヴァンの苦しみをアニエスだけが気付いてあげられるみたいな明確なイベントが欲しかったですね(アーロンにはあったような)・・・今のままだとエレインが強すぎます。
黎の軌跡のヒロイン論争はまだまだ語り足りないのでどっかでまとめます。
あと、上のエレインとの二つの会話はパッチでフルボイスにしてもらえませんかね?
ストーリー全体で言えば、しっかりと「終わらせた」なという印象はあります。閃1,3では衝撃的な展開、起承転結で言えば転でゲームが終わるというある意味1作をぶった切った感があり賛否両論となりました。しかし黎の軌跡では、敵であるアルマ―タとの決着を終え、しっかりと平和な日常に戻ってのエンディングとなりましたね。
が、消化不良感は凄かった。
その消化不良感の一つに明確にならないキャラの背景がありました。黎の軌跡では発売前に紹介されたキャラクターの中で背景全てが明確になったキャラの方が少ないと思います。シズナに至っては発売前の情報以外に新たに分かったことある?というレベルでした。メインキャラクター大体明確になったのはフェリとアーロンくらいで他のキャラには謎な部分も多いですね。キャラクター一人一人の描写が足りなかった気はします。
まあ、キャラクターが多すぎるよね、どうしても・・・。
そう考えると、続編への謎を残しつつクリアした時に、満足感があった零の軌跡と空の軌跡FCは完成度高かったなと改めて思います。・・・その二つと黎の軌跡の違いは何だろう・・?
ゲームの感想を書き出すといくらでも書けるのですが、キリが無いので今回はここまで。
ちなみに今回は良かった点を中心に書きましたが、不満な点も結構あります(笑)。
それでも「早くヴァンが主人公の続編やらせろ!」と思うくらいには、黎の軌跡にもハマりました。
今、2章の序盤までが体験版で出ているので興味がある人はプレイしてみてはいかがでしょうか?
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