Gamerによる近藤社長のインタビュー 後編が公開されました。
後編では物語について、システムについて、黎の軌跡Ⅱについて語られていました。
今回は物語について語られたところを見ていきたいと思います。
軌跡シリーズ以前の英雄伝説から「人の死」は禁じ手だった英雄伝説。
軌跡シリーズも牧歌的な雰囲気のある空の軌跡からその伝統は引き継いでおり、創の軌跡まではその暗黙の了解を守ってきました。
象徴的な出来事の一つとしてはケルディックの焼き討ち。貴族の軍隊が無力な村を一方的に攻撃するという、普通なら村人の大半が犠牲になってそうな出来事ですが、犠牲になったのは村長の一人だけ。その死は非常に大きな出来事として演出されており、軌跡シリーズでの人の死がいかに大きいかが分かります。
しかし、黎の軌跡ではそのような伝統も変化させていかないといけないということで人の死を明確に描いていました。序章ではジャコモ、一章ではアイーダたち、二章ではアーロンの友達・・・と各章で明確な人の死を入れていきます。
近藤社長はユーザーに飽きられないように変化しなければならないと言っていましたが、時代の流れもあるのかな・・・と。80・90年代から漫画・アニメのジャンルを引っ張ってきたジャンプの作品。近年の代表作は「鬼滅の刃」「呪術廻戦」とダークな雰囲気の作品となっており、アニメ・ゲーム・漫画などの物語の主流がより大人向けになってきている気がします。(ドラクエ12もよりダークな作品になると噂されてますね。)
時代の流れに合わせたのもあるのかも・・・?
人の死の禁じ手を破ったことを最も象徴しているのはクレイユ村の壊滅。何の罪もない子供たちまで容赦なく犠牲になるという衝撃的な出来事でした。
しかし、近藤社長は「クレイユ村の事件についてはまだ謎として残されている部分もある」「ここでは絶対に言えない」と言葉をぼかすところがあり、クレイユ村の住民が生きてる可能性もあるかもしれません。
クレイユ村の事件の謎としては、放射線が検出されなかったこと。クレイユ村で使われた反応兵器は核兵器と同様に爆発と同時に大量の放射線が出るはずですが、事件の現場に残された遺品からは放射線は検出されないという不思議な現象が起きていました。
これが何を意味しているかは分かりませんが、爆発したのが反応兵器ではなく未知なものだとすれば、ガレリア要塞壊滅の時と同じように巻き込まれた人が生きてるのかもしれません。
何よりラシュカル君が可哀想なので生きててほしいですね・・・。
クレイユ村の人たちが生きていたとしても、多くの人を犠牲にしたアルマ―タ。
今までの敵と比べて明確に悪として描かれた彼らですが、そのようなアルマ―タという敵を生み出した理由はヴァンという主人公にあるということ。
明確な正義の味方だったこれまでの主人公たちと違い、筋さえ通っていれば悪人側の依頼も受けるヴァン。そのため歴代の主人公が明確に敵対していた結社ともつながりがあり、下手したらどの勢力とも仲良くなってしまう、という危惧があったようです。
そこでアルマ―タという何の擁護もできない純粋悪のアルマ―タが生まれたとのこと。
ちなみに近藤社長は今までで本物の悪党としてワイスマンの名前を挙げていましたが、彼はファンタジーと言っていました。アルマ―タの方がよりリアルな脅威として感じられるということかな?
黎の軌跡で綺麗に倒されたアルマ―タ。しかし、アルマ―タという組織が今後の展開につながっていくのは確実のようです。結局ジェラールが何をやりたかったかも明確になっていませんしね・・・
またそれに合わせてD.G教団もまだ関わってきそうです。ヴァンの過去としても重要ですし、近藤社長は「アーネストの言ったことの謎が解けていない」とも話していました。
碧の軌跡で怪物になったときに「Dが見えない」って言ってたところかな?
D.G教団がこんなに重要な組織だとは思っていなかった・・・
他にも色々と謎が残された黎の軌跡。
インタビューで触れられていたのは、ヴァンがスイーツ好きになったのは何故か?
ヴァン自身は小さいころにエレインが美味しいお菓子ばっかりくれたからだと言っていましたが、エレインとしては子供の頃はここまでじゃなかったと言っていましたね。
他に触れられた謎としてシーナ・ディルクが誰かに似ているという点。
などなど。
私としてはあの女優の正体が気になります。(ポンコツの方ではない)
あれかなあ・・・執行者かなあ・・・執行者かもなあ・・・いやだなあ・・・
と、色々な話が聞けたインタビュー。個人的には軌跡シリーズでのお約束をぶち壊してでも変化させようという気合を感じました。
その裏にはユーザーの興味を繋いで、軌跡シリーズを完結まで続けたいという願いがあるのかもしれないですね・・・。
次はシステム面についてのインタビューをまとめたいと思います。
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