黎の軌跡はユーザーの選択によって、その後の展開が変わるところが今までの軌跡シリーズとの違いの1つでしたが、最も印象的だった選択肢の一つに「敵に止めを刺すか、刺さないか」というものがありました。
つまり、敵幹部が今後生きるか死ぬかはユーザーの選択次第となり、非常に衝撃的でした。
今回はアルマータの幹部を死なせない場合と死なせてしまった場合の展開の違いをまとめてみました。
ヴァン達に追い詰められたヴィオーラは特攻覚悟で最後の攻撃を仕掛けます。
避ければアニエスにあたる状況で、ヴァンに与えられた選択肢は止めを刺すか、自分でヴィオーラの攻撃を受け止めるかの二択が出ます。
自分で攻撃を受け止める選択肢を選んだ際には、ヴィオーラのニードルを肩で受けます。
ヴィオーラの厳しい生い立ちも同情できず、犯した罪を許すこともできない。
しかし、今後はジェラールに頼るくらいなら裏解決屋を頼れと、ヴァンはヴィオーラの未来について話します。
ヴィオーラが罪を償い、今後真っ当に生きてゆける可能性を示した選択。
裏解決屋とヴィオーラの因縁も比較的綺麗に決着がつきました。
次はヴィオーラに止めを刺す選択肢を選んだ場合。
自分の望んだとおりの結末となったヴィオーラ。
しかし、死の間際になり寂しさが湧き出てきます。
厳しすぎた人生の最後に求めたのは、やはりジェラール。
ボロボロになった心を唯一麻痺してくれたのがジェラールの恐怖という劇薬だったのかもしれません。
一方、ヴィオーラを殺した事実にヴァンは毅然と向き合います。
ここでアイーダの時は例外としても、ヴァンが人を殺めた経験があることが明らかになりました。
助手たちには人を殺したことを背負わせないようにしようとする所長ですが、アニエスを始めとする助手たちは全員で背負っていこうとしました。
元々死に場所を探していたアレクサンドルはヴァン達に敗北した際に自分を殺すように頼みますが、ヴァン達は拒否。
ヴィオーラと同じように無茶な攻撃を仕掛けて、自分から止めを刺されに来ます。
そして、ヴァンにはまた、ヴィオーラの時と同じ2択が提示されました。
負傷を厭わず止めようとすると、協力組織の一人がアレクサンドルを気絶させてくれます。
遊撃士を選んだ際にはもちろんのこと、結社を選んだ場合でもヴァルターが割って入ってくれました。
ヴィオーラの時とは違い、ヴァンが負傷せずにアレクサンドルの自滅行為を止めることができます。
一方、止めを刺すを選んだ場合。
ヴィオーラと違い、死に場所を常に探していたアレクサンドルはほっとしたように逝きます。
アレクサンドルの自滅に自分が利用されたことや、アレクサンドルの命をヴァンに背負わせてしまったことを後悔するアーロンが印象的でした。
オランピアは今までシャットアウトしていた大量の感情が一気に流れ込んだことにより罪悪感に押しつぶされそうになります。発狂しそうになったところでイシュタンティ(天使の人形)に自分を殺してくれと頼みました。
これまでと違うのは「やむなく殺す」のではなく、「本人の意思を尊重して死なせてあげる」という選択になるところ。
イシュタンティを止める選択肢を選んだ場合。
感情を取り戻したことで実感できる自分の人生の辛さから逃げるなとヴァンはオランピアに語り掛けます。
この選択肢を選んだ際には、オランピアの望みを邪魔していると認識したイシュタンティと戦うことになりました。
ヴィオーラやアレクサンドルとは違い、古代遺物によって感情というものを無くし責任能力を問いづらいオランピアは再び光の当たる世界で生きることができるかもしれない唯一のアルマータ側のキャラクターだったかもしれません。
そして、「オランピアの望み」をかなえることを選択した場合。
ヴァンは一瞬、オランピアを助けることを躊躇してしまいます。
死ぬことで再び感情を感じなくても済むようになったオランピアは自分を殺してくれたイシュタンティにお礼を言いました。
最後はイシュタンティも壊れてしまい、我が子を抱くようにオランピアに覆いかぶさりながら動かなくなりました。
オランピアが自分の人生から解放されることを一瞬でも尊重してしまったヴァンは激しく後悔します。
魔核により自分がこの世にいてはならない存在だと考えるヴァンは、この世から逃げてしまいたいというオランピアの気持ちに共感できたのかもしれません。
ということで今回はここまで!
敵とはいえ、キャラクターの生死をユーザーの選択により決められるという軌跡シリーズでも特異な場面。
相手を死なせない選択肢の方が軌跡シリーズらしいですが、相手を死なせてしまう選択肢の方は黎の軌跡らしい印象を受けました。
ちなみに協力した組織によっては相手に止めを刺す選択肢をしても、相手が死なない場合もあります。(遊撃士とか)
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