RPGの主人公としては年齢が高く、物語が始まる前に様々なことを経験していたヴァン。
黎の軌跡から判明したその過去を時系列順に整理してみました。
物語の後半まで、家族のことや子供時代が全く明かされなかったヴァン。
5章で10歳以前はオラシオンの孤児院で過ごしてたことが判明。
名字は孤児院の院長のものを使っていることから、実の両親については素性も分かっていないとみられる。
定期的に孤児院への寄付を行うくらいにはヴァンにとって思い入れの強い場所。
しかし孤児院を去ってからアルマ―タの事件で立ち寄るまでは、直接孤児院に連絡をとることは無かった。
現院長のフローナが言うには、子供のころからヴァンは周りに慕われる存在だった。
孤児院の頃にはエレイン、ルネたちとも知り合っている。
それぞれ立場が違う3人だが意気投合した。
回想ではエレインが今とは違い、活発な女の子の印象が強い。
ヴァンが比較的平和に暮らしていた時代だが、10歳の時に状況が一変する。
孤児院の子供との友好関係を良く思っていなかったエレインの父親が里親を手配し、オラシオンから追い出すことに成功した。
貴族の血統主義を強く信仰していたエレインの父・エドモンとしては、子供の交友関係でさえも相応しくない血が混ざることが許せなかった。
そして、このオラシオンから半ば追い出されたような形で出ていったことが、ヴァンにとっては最悪な人生の転換期となる。
オラシオンから追い出されたヴァンは、当時女神の存在を否定するために子供を誘拐し悪魔のような実験を繰り返していたD.G教団で悪夢のような時を過ごす。
(引き取り先から事件があってD.G教団に捕らわれたのか、そもそも引き取り先がD.G教団だったのかは不明。)
D.G教団の実験は大半が眉唾ものだったが、幸か不幸かヴァンに対しての実験は”大当たり”。
ヴァンが持っていたという”漂泊の魔王”と繋がる魔核の存在を確認し取り出そうとした。
ヴァンが魔核の存在を孤児院時代に知っていたかは不明だが、少なくとも教団にいた10代前半では自覚したものとみられる。
取り出された魔核はカルバード王家の末裔として教団の重鎮にいたジェラールに取り込まれる。
この時からヴァンとジェラールの因縁が始まる。
その後、結社による攻撃と遊撃士を中心とした教団殲滅作戦により教団はほぼ壊滅。
ヴァンは心身ともに衰弱した状態でベルガルドに助けられ、何とか生き延びる。
ベルガルドは命の恩人の一人ではあるが、この時点ではまだ師弟関係とはなっていなかった。
ヴァンにとって出生以外では最も謎な時代。
描写も少ない時代となっている。
どこかに引き取られたということだが、個人なのか施設なのかも不明。
ただ、アラミス高等学校への入学を勧められている。
また、名門のアラミスに合格できたことから、まともに勉強ができた環境であることも推測される。
オラシオンを去ってからアラミスに入るまで「良いことも、悪いこともあった」とヴァンは言っており、おそらく良いこととはこの時代のことだと思われる。
しかし、ヴァンの口からこの時代の関係者について言及することは全くない。
黎の軌跡の中で一切関係者が出てこなかった、謎の多い時期である。
ヴァンが最も幸せだったと思われる時代。
他の軌跡シリーズの作品の主人公とほぼ同じ年代の時代となる。
アラミスの入学試験で再びエレイン、ルネと再会。
生徒会長のルネを手伝う形で、3人は学生生活を謳歌する。
この際にヴァンがオラシオンを出てからの7年で何かあったことを二人は察していたが、敢えて踏み込まずにいた。そのことが後の事件へとつながる。
幼いころから淡い気持ちを抱いていたヴァンとエレインの二人は、秋に付き合うことになる。(どちらから告白したなどは不明)
その後、学げい祭、生徒会長選挙と3人は青春を過ごし、エレインが生徒会長に選出。
当然の流れでヴァンが副会長になると思われたが、
ヴァンが突然の失踪。
理由は不明であり、その後7年もの間まともに会う機会すらなかった。
ヴァンの失踪の理由は、自分の中にいる漂泊の魔王が関係していると思われる。
しかし、明確な理由は不明。
エレインとクロスベルに行く約束をするなど、在学中にヴァンから失踪することを匂わせる描写は無かったため、失踪は何かしらのきっかけがあったのではないかと思われる。
しかし、そのきっかけについては黎の軌跡では明かされることは無かった。
アラミスを退学後、しばらくして龍來でベルガルドから半年ほど修行を受けることになる。
龍來に来るまでに何をしていたかは不明だが、龍來でベルガルドに会ったのも偶然とみられる。
修行でベルガルドから教えられたのは崑崙流。
当時、星杯騎士だったベルガルド(バルクホルン)であるが、特に教会方面のことを教えていた描写は無い。
ベルガルドには教会以外でも多数の弟子がいるが、その中でもヴァンは”落ちこぼれ”とセリスやリオンから揶揄されることがある。(ヴァン本人も自称することがある)
おそらく裏解決屋というグレーな職種が関係していると思われるが、明確な理由は不明。
ヴァンの格闘術の基礎や今後の裏解決屋としての生き方はこの時期で形成されたとみられる。
ちなみに遊撃士との腐れ縁もこのころから。
龍來の遊撃士受付のお婆さんにこき使われていた。
裏解決屋の駆け出し時代ではレンのクロスベル行きを手伝っている。
結社を抜けてリベールから共和国に逃げていたレンをクロスベルに送り届けるためのルートを確保していた。(おそらくレンを追いかけていたのは博士)
ちょうど、そのころにディンゴとも知り合っている。
当時はヴァンも未熟だったようで、今のように達観した性格ではなかったことがレンやディンゴまたヴァン本人から言及されている。
ちなみに駆け出し時代は、煌都で2か月下積みをしていたこともあった。
裏解決屋として本格的に働き始めた時代。
様々な勢力や人物と関わるようになる。
時系列で古い順から見ていくと下記のようになる。
マルドゥック社との付き合いは3年前から。
裏解決屋としては比較的長い関係。
3年前からサポートはリゼットが務めている。
余談だが、リゼットはヴァンが教団事件の被害者であることを知っていた描写がある。
おそらく、マルドゥック社の調査で知ったものと推測される。
結社のヴァルターとの付き合いは2年半前から。
「困っているやつ」「ゲスな野郎ども」という描写から、結社が一線を越えた組織を潰す作戦に協力したものとみられる。(結社ではたまにこのような慈善事業(?)を行う。)
この際にヴァンの愛車を攻撃に使いスクラップにしたことからヴァンが激怒。
ヴァルターの依頼は一切受けなくなった。
ちなみに他の結社の依頼は受けていたようなので、ヴァルター以外の結社のメンバーとも面識があることが分かっている。
カシム警備主任とは2年の付き合い。
マルドゥックの本社で行った戦闘訓練の教官であった。
ベルガルドとの師弟関係のようなものではなく、あくまで利害に基づいた契約関係。
馴れ合いはないが、カシムから一目置かれているようにも見える。
時期は不明だが黒月のツァオからも2度ほど依頼を受けている。
その際に良いように利用されたためヴァンはツァオからの依頼を嫌がるが、ツァオはヴァンの能力を評価している。
他にも帝国の侵略を抑えるための千の陽炎作戦に協力したこともあり、共和国だけでなく帝国方面の事情、人物にも詳しくなった。
また、出張としてバーゼルへも行ったことがある
ちなみにエレインとは3年前にも会ったことがあるようだが、ヴァン・エレイン両方からほとんど触れられていない。すれ違った程度だと考えられる。
ということで、今回はここまで!
黎の軌跡開始前にヴァンが様々な経験をしていることや、本人があまり自分の過去を語りたがらないことから細かいところで謎な部分が多いですね。
特に、アラミスを退学したきっかけやアラミスに入る前の引き取り先などが気になります。
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