1巻発売から凄い勢いを見せるろしでれ。
あまりの勢いに「1巻は面白かったけど、2巻は大丈夫かな?」と邪推しましたが、しっかり2巻も面白くて余計なお世話でした(笑)。
ヒロインのアーリャにばかり注目が言っていると思いますが、ろしでれの根本的な魅力は主人公の明確な背景のある格好良さと、その格好良さを無理なく自然に魅せる物語の展開だと思います。(もちろん個性的で魅力的なヒロイン達も面白い。
ネタバレありです。
動き始める二人の恋と会長選。話題騒然の青春ラブコメディ、第2弾!
「す、好き? 好きって、え? 違うのよ。ちがうぅぅぅ~!」
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「なぁ~にが『支える』だよ。あ゛ぁ~俺マジでキモイ痛い!」
黄昏時の校庭での密事。
互いに煩悶するアーリャと政近であったが、二人はコンビを組んで会長選を戦い抜くことを約束する。
圧倒的なカリスマを誇る次期会長候補筆頭・周防有希との対決に向け、アーリャと政近は対策会議をはじめるのだが――
「さて・・・・・・じゃあ、会長選の話だが」「・・・・・・Круто」(ぬぐぅっ!)
ロシア語の甘い囁きにドキマギしてしまって!?
罵倒してきたかと思えばデレてくる、美少女ロシアンJKとのニヤニヤ必至な青春ラブコメディ第2弾!
幼馴染(設定で実は実妹)の有希ではなく、クラスメイトのアーリャを生徒会長選ではサポートすることにした政近。そのことを嬉しく感じながらも、疑問と不安も感じるアーリャ。そして、アーリャ以上に疑問と不信を感じる、政近と有希の関係を知っている者たち。
1巻と同じく、理解できないと思いロシア語でデレるヒロインの言葉を、実は理解出来てしまいもだえてしまう主人公という、読んでる方もこっぱずかしいほど甘いラブコメを展開しながら、主人公の普通でない境遇、隠した本性、実力も徐々に明らかになっていきます。その中で主人公の政近とヒロインのアーリャの今の関係を改めて確認できる2巻となりました。
メディア展開などを見るとヒロインのアーリャにスポットが当たっているろしでれ。
外見も設定も特徴的で魅力的なヒロインなので当然ですが、個人的にこの作品の一番の魅力はやはり主人公の政近。
彼の人心掌握や戦術家として長けている能力、その能力を隠すために被っている普段のへらへらとした仮面、その能力を隠そうとすることになった彼の家庭の事情と過去の経験。彼の現在の能力とその行動に関しての背景がしっかりしているので、より主人公としての魅力が増しています。
だからこそ、彼の周囲にいるヒロインが彼に惹かれるのも分かりますし、主人公が複数のヒロインに振り回されるのを何の違和感もなく楽しむことができます。
ろしでれの面白さを支えているのは政近じゃないかなと個人的には思います。
あと個人的な趣味ですが、複数のヒロインが出てくるラブコメは主人公に非凡な才能がある方が面白いです。
ろしでれには明らかに主人公に恋愛感情を持っているアーリャと好意は持っているが恋愛感情は?という有希という、分かりやすいヒロインと分かりにくいヒロインがいます。
アーリャは冷静ぶっていますが、言動で政近に対する感情が分かりやすく(照れていたり、嫉妬していたりするのが簡単にわかる。)、愛おしさを感じやすいです。ただ、それは感情を隠すのが下手だったり素直だったりするわけで、(政近も言ってたけど)恋愛感情というよりは庇護欲を掻き立てられますね。また主人公にとってあまりにも都合の良いヒロインになったり。
有希は濃いキャラを演じている感が強く、その心情が読みにくいです。政近は実妹ということで恋愛感情があるなんて思ってもいませんが、それにしては距離感が近すぎる気もする有希。ですが、じゃあ恋愛感情があるのかというとはっきりしません。(言葉をわざと誇張している感があり、真意が読みづらい)。こういうヒロインの場合は言動の端々から勝手に考察をしてしまい、私の頭の中でよりミステリアスで魅力的なヒロインになります。ただ、あまりにも心情が分からないとストレスにもなりますが。
分かりやすいヒロインと分かりにくいヒロインで、それぞれメリットとデメリットがあると思いますが、ろしでれはデメリットの方を丁度いいバランスで回避しているような印象。
グダグダ言いましたが、要するに私はろしでれのヒロインがどちらも大好きです!
1巻で上がったハードルを2巻もしっかり超えてきたろしでれ。
このまま、アニメ化まで突っ走ってしまいそうに感じます。
余談ですが、この前twitterで「ろしでれはアニメ化に向いているのか?」という疑問を描いている人がいました。何か心配あるのかな?
設定も特徴的で動きもそこそこある、物語のオチもしっかりつけやすいラブコメだと思うので、むしろアニメ化しやすいと思いますが・・・。
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