急な東からの攻撃。
状況を理解できずに、まるで遠くで事故が起きたくらいの反応で立ち尽くす住民たち。
大人でも呆然とする状況で、子供の黄昏に理解できるはずもありません。
そんな黄昏の目の前で爆弾が着弾。破片が吹っ飛んできますが、黄昏は戦争ごっこのヘルメットをかぶっていたため、何とか無事でいられます。
より一層混乱する中、助けを求めるように先ほどまで会話していたお店のおばちゃんに話しかけると
お店自体が無くなってました。
・・・・
確か、東には親戚がいると言っていたおばちゃん。
その親戚がいる東の攻撃で・・・・
もはや何が何だか分からなくなる黄昏。周りを見渡せば、黄昏が無事なのが不思議なくらい街が崩れ落ちていました。
大人たちが戦争は起きないと言っていたから信じていたのに。
子供はどうしても大人が言っていることが絶対に正しいと思ってしまいますよね・・・。
実際には適当なことを言っている大人が大半なのですが。
そこに黄昏の母親がやってきて、黄昏を連れてすぐに国境から離れようとします。
学校もお祭りも全てが一瞬にして消えてしまったんですね・・・。
戦争が起こると単に生き死にの問題だけではなく生活そのものが変わってしまう・・・。
それを子供に理解しろと言うのは酷ですよね。
私も即時に理解するのは無理ですね。むしろ現実逃避しそう。
「大人たちはうそつきだ」
そういう黄昏も戦争が起こる直前に父親に嘘をついていました。
自分も同じだ。ちゃんとお父さんに謝らなくちゃ。
そうやって、父親がまだ返ってこない意味を考えない黄昏。
そんな黄昏の唯一の支えはお母さんでした。
しかし、
戦争はそんな唯一の支えすらも奪ってしまいます。
・・・この後に真っ白の背景の中に少しばかりの粉塵が待っているような見開きのページがあったんですが、そのページが一番心に刺さりました・・・。
何となく、全部なくなったんだなと感じましたね。
嫌いなものしか残らなくなった黄昏が軍に入るのは自然な流れ。
年齢も偽り軍に入隊します。
笑顔で年齢を詐称できるところを見ると、やはりスパイの才能は元からあったんですね・・・
子供のころ戦争ごっこで使ったトラップを実際に戦場で使います。
黄昏も含めた子供たちは、戦場で実際に戦うことを想像しながら遊んでたわけで、この戦場での戦いは子供たちにとって予想していた未来そのものなんですね。
大人たちが楽観視していた中で、子供たちは正確に未来を予想できていた。
・・・戦場の悲惨さまでは想像できていなかったと思いますが。
描写は少ないですが、黄昏には戦場で戦う才能があったようで敵兵の死体の山を築いていきます。
しかし、終わりが見えない戦場。
黄昏自身も敵兵を殺すことに疲れ果てたような表情を見せます。
そんな時に出会ったのが・・・
フランキー!?
お前、こんな昔から黄昏と知り合いだったのかよ!?
ということで、今回はここまで!
やっぱり今の世界情勢の中で読むときついものがあります。
普段ニュースで見ている惨状も実情の一割も表してないんでしょうね・・・。
あと、遠藤先生の表現力ってやっぱり凄いなと思いました。
人が死んでいる絵は一つもなかったのに、それが逆に戦場の悲惨さをリアルに伝えてくるというか・・・
語彙力が足りないのがもどかしいですが、戦争が起こったらこうなるのかなとちょっとリアルに想像してしましたね・・・。
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