今回から、宇宙計画とは何なのか? それにアニエスたち家族はどのように関わっているのか?が作中の中でかなりじっくりと説明されていきます。
今回は、メメントオーブでグラムハート家の宇宙計画の”始まり”が語られます。

時はアニエスが12歳の頃、アニエスのお母さんが亡くなる直前。
見守るように、すがるように、寝込んでいる妻の側で大統領が看病しているところから始まります。
大統領は新党を立ち上げて7年目。お世話になったロックスミスを裏切る形で立ち上げた新党ですが、妻のソフィーさん曰く、それは「ロックスミス大統領への恩返し」になるとのこと。
また、大統領が新党を立ち上げたことに対して「私達の事情に巻き込んでしまった」とも言ってました。
つまり、大統領が新党を立ち上げたのは、もっと具体的に言えば宇宙計画を立てたのは「ロックスミス大統領への恩返し」と「妻のため(クローデル一家のため?)」と少なくとも2つの理由があったことになります。

・・・分かってましたけど、大統領はかなりの愛妻家だったようですね。
こんなに弱々しい大統領は初めて見ました。
ソフィーさんは元気になってみせると答えましたが、それが空元気であったことは夫も分かっているはずだと理解してました。
「母がいなくなったときのことを考えれば」
自分の母親が亡くなった原因と、今自分の命が消えようとしている原因が同じだと示唆しているこの言葉。単に遺伝のことを示してるにしてはあまりに断定的です。
そして、この言葉から、アニエスも”同じ”なのではないかという不吉な予感がどうしても頭をよぎってしまいます。

この不吉な予感を指しているかは明確ではないですが、リリヤさん、ソフィーさん、そしてアニエスとこの世界に関係する運命を引き継いでいることもソフィーさんは示唆します。
ここで気になるのは、その運命が曽祖父エプスタイン博士から受け継がれているということ。
エプスタイン博士とリリヤさんは義理の親子であり、血はつながっていません。
思いや願いを受け継いでいると言ってるのか、それとも・・・あまり考えたくはないですが、エプスタイン博士がリリヤさんを”作った”・・・とか。
現時点では推測しかできませんが。
最期の近いソフィーさんは愛娘であるアニエスと、何気ない会話を楽しみます。

回想でもフラれるアルベール、可哀想すぎでは?
娘の恋愛事情が気になるソフィーさん。・・・自分がアニエスの花嫁衣装を見れることはないと悟って、どんな相手が娘の旦那になるのかが気になるようですね。
それとは別に、そういう浮いた話をするのが好きな感じもしますが。
こういうところはアニエスに似てねえな。どちらかというとオデットっぽいです。

ソフィーさんは自分の娘の魔性っぷりを娘が12才時点で感じ取ります。
それを心配するではなく面白がるところは、いい性格してますね・・・。夫婦間でも大統領のほうがいじられてる風景が想像できて、微笑ましく、そして少し悲しくなりました。
ちなみに「推す」とか「娘コン」とか俗っぽい表現がところどころであり、それもソフィーさんの性格を表現するためのものだったと思いますが・・・個人的には少し違和感がありましたね。
文字だけならまだ良かったんですが、この場面はボイスもあったので、尚更・・・。
シリアスな雰囲気に合わないのもありますが、言葉が現代の日本の俗っぽい表現なので世界観もおかしくなり、混乱すると言いますか・・・。ここは硬い表現にしてほしかったかなあ。

最後に愛しの家族への言葉をのこしたソフィーさん。
そこで出てきた「いつかまた、一緒にご飯を食べましょう」という言葉が気になりました。
死ぬことを覚悟しているのに、具体的な行動を約束するのは疑問があります。「天国」でという意味なら、まだ幼い娘にそのような言葉を使うのもおかしい気がする・・・。
「ループすればまた会える」という意味・・・?
全く深読みする必要のない言葉だった場合は、メッチャ恥ずかしいですが(その可能性も大きい)
ということで、今回はここまで。
ロックスミス大統領が10年以上、家族のために宇宙計画を考えていたとすると、彼の愛の深さの一端が私にも感じられました。
・・・宇宙計画、成功してほしいなあ。
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