母は強し。
シュメールの神様(バンガさん)の乱入により、助けられてシュメール人の男たち。
男たちは神が助けに来てくれたと喜びますが・・・この場の大勢は変わらないですよね・・・
万が一、ここから救われても・・・どうせ、その後は・・・と思っちゃいます。
そのことをバンガさんも分かっているのか、男たちにあえて「救う気はない」と宣言します。
・・・そうか・・・先に男たちが全滅してたから、この星に子供が一切できなかったんですね。
ということは、バモラさんたちも含めて女性たちはこの星に未来はないことが分かってて戦ったのか・・・
戦場の女性たちがバモラに優しかったのも、唯一”未来”が見える存在だったからなのかな。
男たちの怒りを煽るバンガさん。
怒りによって復讐することは作品によっては否定されたりもしますが・・・自分たちを害する存在への最終的な感情の行き場は怒りしかないのかな・・・とこの話を読んでって思いましました。
この後、男たちは命を懸けて、怒りに任せて敵に向かっていきましたが・・・ただ食われるのを待ってるだけの状態よりはずっとマシに見えましたしね。やはり受け入れることが美徳にはやっぱり見えない。
これが誇りなのか尊厳なのか・・・はたまたヤケクソなのかは分からないですけど。
バモラを逃がすために足止めするおばさんたち。
「海がよく見えるぜ!!」は格好良すぎるぜ・・・
「死ぬ前に海が見たい」という願いをこんな状況でもちゃんと叶えたんですね。
ピラミッドの中に入ったものの案の定動かし方が分からないバモラ。
だよね。私もいきなり飛行機動かせって言われたら絶対無理だもん。
しかし、バンガさんが神話をもとに操作するとなんと動きやがります。
その神話、もとは緊急脱出用のマニュアルだったのかもしれないなあ。
ついに、この星の脱出に光が見えてきましたが・・・「悪いな。この宇宙船は1人用なんだ」ということで、一人しか脱出できない模様。
こんな大きい装置のくせに、パワー弱いな!
当然、バモラちゃんはバンガさんを優先しようとしますが・・・
当然、バンガさんはバモラちゃんを優先します。
ここは、もう、”母の意地”ですね・・・。
意外・・・なのか、バンガさんはバモラに恋を勧めます。
そしてシュメール人の血を後世につないでいくことをお願いします。
シュメール人という誇りがバンガさんにもあったんだなあ・・・。
最後に、バンガさんはいつものように「お母さんって言うのをやめろ」と言いました。
いや、大分泣く。
最近、親子の人情噺に弱いなあ・・・
バンガさんが母と呼ばれることを許容しなかったのは、母性に目覚めてしまうと戦場で戦えなくなってしまうからだったんですね。
戦ってくれる男たちさえいれば、バンガさんはもっとバモラちゃんを娘として甘やかせたんだろうか・・・。
仲間はほとんどいない、敵は圧倒的、こんな絶望的な状況の中で母は娘を脱出させることに成功しました。
ということで、今回はここまで!
女性の強さというか・・・母の強さを存分に感じた話でしたね。
この話を読んでから、バモラがオカルンたちと出会った時の話を読み返すと、また別の感情が生まれてきそうな気がします。
しかし、こんな手軽に脱出できる装置があって、他のシュメール人は使用しなかったのかな?
国のお偉いさん達くらいは、この存在知ってそうだし、何ならとっとと使ってこの星から脱出してそうな気もしますが・・・
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