黎の軌跡の情報が出ないので、考察という名の妄想記事を。
Falcomという少し異色の会社から出る、軌跡シリーズという異色のRPG作品。何が異色かといえば同じ世界観のRPG作品をもはや20年近く、10作品以上も出しているということ。
同じ世界観の続編RPGは売り上げが下がることが常識な中で、常に新作続編が決まっている珍しい作品となっています。
そんな軌跡シリーズは、節目節目でFalcom作品全体に関わる商業的な狙いがハッキリしていました。
空の軌跡では、Falcomの主流だったPCゲームの限界を感じて、当時移植が盛んであったPSPへと移植。当初、売れ行きは低調だったらしいですが、継続したプロモーションで徐々に人気を獲得。その後の続編への足掛かりとなりました。
零の軌跡では完全にコンシューマ(PSP)に移行。経済規模が大きい市場への完全移行に成功します。
そして閃の軌跡では据え置き機(PS3)にも移行し、ターゲットを低年齢層に変えていくことでユーザーの幅、人数を広げていきました。それまでのコアなファン向けのゲーム会社という印象を変えて、よりライトなゲームユーザーへのアピールができています。
このような商業的な戦略の成功は、空の軌跡から軌跡シリーズに関わっている近藤現社長の影響は間違いなくあると思われます。少し昔のインタビューになりますが下記の記事を読むと、近藤社長の商業的な先見の明と決断力は物凄いものがあると感じました。
では黎の軌跡では、どんな狙いがあるのか?
これは完全な私の妄想になりますが、常に時代のトップを走るRPG作品(DQ、FF、テイルズ)に追いついていくための足掛かりにしたいのではないかと思います。
Falcomは少数精鋭を基本としており、スタッフの数が他の会社に比べて大分少ないです。また、おそらくゲーム制作の予算も厳密に決まっていて、他社よりも少ない予算でコンスタントに新作を出すことで毎年利益を出している、いわゆる優良企業となっています。
その反面、どうしてもグラフィックやモーションなどの面では、お金をかける他社のRPG作品には見劣りしてきました。
その部分は昔からの職人気質なクリエイターたちによる工夫や細部へのこだわりでカバーしてきましたが限界があり、グラフィックなどに関してはゲーム雑誌のインタビューでも度々突っ込まれるものとなっていました。
しかし、最新作の黎の軌跡では10年以上使用してきたゲームエンジンを一新。
同じPS4の作品でも前作の創の軌跡に比べて、グラフィック面は大幅に向上し大作RPG作品に大きく近づいたように感じます。
グラフィック面等に差が無ければ、あとはアイデアやストーリーなどの勝負。
予算や人員の規模でどうしても細部のクオリティは大作RPGに負けてしまうと思いますが、プラットフォームを同じ舞台にし、グラフィックの質に差を無くしてきたことで、ここからFalcomが大作RPGと本格的に戦うことになるんじゃないかとワクワクしています。
まあ、初っ端に戦うアライズが今のところ強すぎる気もしますが(笑)。
コメント