黎の軌跡での工学系専門家の役割を担う可愛い少年、カトルを紹介!
カトルを筆頭に繊細な性の問題をテーマに挙げることが黎の軌跡では目立ちました。
天才教授の弟子の一人
大陸で名を轟かせる三高弟と呼ばれる発明家の3人
カトルはその3人の中で飛びぬけてまともなハミルトン博士の弟子の一人になります。
兄弟子、姉弟子であるクロンカイト教授やエスメレー教授たちとともに、弟子というよりは家族として育てられたカトル。
結果として英才教育となり、14歳という年齢で共和国随一の工業大学、バーゼル理科大学の助手という立場になります。
導力ドローン
特にハードの面の様々な分野に精通しているカトル。
彼の発明の一つに生物のように振舞う導力ドローンと呼ばれるロボットがあります。
彼らは戦闘、分析、移動など様々な面でカトルを手助けします。
空中に浮く近未来的なロボットをFIO、黒い狼(犬?)型のロボットをXEROSと呼び、兄弟子であるクロンカイト教授の手助けなどもありカトルが開発しました。
ちなみにFIOは片言ながら複雑なコミュニケーションが取れ、買い物や洗濯などの舵も手伝える万能ロボット。
XEROSは言葉は話せないですが、カトルの指示は理解することができ、まるで本物の犬のように振舞うことができます。
閃の軌跡で出てきた戦術殻に比べると出てくるロボットがかなり生物らしくなってきました。
一人で抱え込む少年
カトルは責任感が強く、師匠であるハミルトン博士が外国に行っている間、留守を一人で守ろうと抱えこんでしまいます。
そこをヴェルヌ社のトップであるタウンゼントに突かれ、良いように利用されてしまいます。
ハミルトン博士たちとの思い出の場所であった天文台の廃止をちらつかせ、バーゼルの不審なネットワーク負荷の増大(タウンゼントにとって外部から突っ込まれたくないこと)の改善や開発案件への協力を要求されてしまいます。
そもそもは兄弟子、姉弟子がタウンゼントからの協力要請を打ち切り、自分の開発に注力したことが原因でしたが、それでもカトルは一人で抱え込んでしまいます。
兄弟子のクロンカイト教授は常に合理的な考え方しかしない、いわゆる変人。姉弟子のエスメレー教授も研究以外のことにはからっきしであり、”家族”として適切にカトルを助けることはできませんでした。
そのため、カトルはハミルトン教授の場所を守ろうと一人で抱え込んでしまい、結果としてリゼットに”大けが”をさせてしまい、大きく後悔してしまうことになります。
キャラハン教授
カトルを悩ませる存在としては研究室でパワハラを横行していたキャラハン教授もいました。
キャラハン教授はハミルトン博士の門下ではなかったですが昔はカトルにも親しくし、自分の研究室の学生にも優しい教授でした。(そのため、パワハラを受けている学生もキャラハン教授に対しての尊敬の念が捨てられずにパワハラの被害を報告できないという悪循環が生まれます。)
そんなキャラハン教授が変わったのは、自分の専門分野である軍事の分野でクロンカイト教授にコテンパンにされてから。自尊心を傷つけられたキャラハン教授は偉大な発明をすることでクロンカイト教授を見返してやろうとします。
そこをマフィアのアルマ―タに付け込まれ、資金協力を受けてしまうという最悪の判断をしてしまいました。
その資金で発明したのが反応兵器―――いわゆる核兵器になります。
キャラハン教授は自分を疲れる肉体を持たないAIに組み込むなどの裏技を使い、反応兵器の開発まであと一歩までたどり着きますが、カトル達が何とか阻止をします。
キャラハン教授は悔い改め、そのまま”亡くなり”ますが未完成な反応兵器はアルマ―タが古代遺物を使うことによって強引に使用されてしまい、クレイユ村を壊滅させます。
キャラハン教授の尊厳をこれ以上傷つけないために、カトルが反応兵器の悪用阻止に動くことになりました。
教団事件の被害者
リゼットと共に過去に秘密が多いカトル。
ヴァンが自分を悪魔崇拝の実験を行っていた教団事件の被害者であることを明かした際に「ヴァンさんも・・・」と言ったことからカトルも教団事件の被害者であることが伺えます。
パンデモニウム化の際には魔球に取り込まれ、過去のトラウマを思い出していました。
両親のことを呟いていることから、レンちゃんと同じように物心つくまでは両親と過ごしていたのかもしれないです。
しかしパンデモニウム化に教団が関わっているかもしれないと知った際に、「自分の生まれと事情にも関係しているのかもしれない」との発言もしているので、生まれた時から教団に関係していた可能性も。
当然、カトルの育ての親であるハミルトン博士はカトルと教団との関係は知っているようでしたが、
何故かヴァンもカトルと会った当初から、カトルの教団との因縁を知っていた様子でした。
教団で実験された時にカトルを見かけたのかもしれません。
曖昧な性別
カトルはアニエスとの初対面時に異性として好感を抱いているような描写がありました。
しかし、物語が進むとヴァンとの関係に頬を赤くすることが多くなります。
また、ヴァンやアーロンと温泉に入るのを拒否したり、同室で寝ることに抵抗を示したりなど同性相手に珍しい反応を見せます。
黎の軌跡では同性愛者も何人か出てきており、カトルが男性女性どちらも愛せる人物の可能性もあります。
しかし、教団事件との関係を知っている様子であったヴァンは初対面の時に体形的に明らかに男性であるカトルを男女どちらとして扱うべきかを尋ねていることから、カトルに何か特別な事情があることを伺えさせます。
カトルは魔球の中で教団事件のトラウマを思い出している際に、一人称を「わたし」と「ぼく」の二つを使っていました。このことから教団の実験により心が女性に近づいたということがあるのかもしれません。
「―――しになんかなりたく」は「わたし(女性)になんかなりたくない」と言っているんでしょうか?
ちなみに近藤社長曰く、カトルの性別は間違いなく男のようです。
ということで、今回はここまで!
性別不詳の男性キャラクターと言えばワジやエリオットがいましたが、カトルは性別が曖昧なことが非情に繊細な部分になりましたね。
Ⅱではヴァンへの感情が言葉にできる形にまでなるのか、個人的に様々な意味で注目です。
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