アーリャが可愛すぎる、頭がおかしくなる ー!!!!
となった大部分のラブコメパートを政近にどっぷり感情移入できるシリアスパートでサンドイッチした4巻。
いつも通り、滅茶苦茶面白かったです!
やっぱりロシデレはおもしろいですねー!
以降はネタバレありで注意です。
もはや時々でもないし、ボソッとでもない
政近がロシア語を認識できないと思っているアーリャは、頻繁に・普通にロシア語で話してきます。
話したロシア語の一部が下記
- 「ほら、触っても良いのよ?」
- 「(噛み跡を)上書きしようかしら・・・」
- 「私だけを見なさいよ」
- 「責任取って・・・結婚」
- 「(罰ゲームでキスしても)しないわよ、後悔なんて」
一部、デレというより痴女的発言が混じっているような・・・
まあ、こんな感じでロシア語だともはや100%の好意を示してくれるアーリャさん。
余りにも可愛すぎて読んでてクラクラしましたね・・・
ただ、不思議・・・というか面白いなと思ったのはアーリャ自身は政近への好意を認めていないこと。
・・・いやいや、冗談でしょ? と言いたくなるのですが本人はいたって本気。
あくまでロシア語でデレてるのは、政近をからかっているのとスリルを楽しむため・・・らしいです。
そして、その散々発せられているロシア語でのデレが理解できている政近もアーリャが自分に恋愛感情を向けていると気づいたのは、この4巻のラスト辺りでやっと・・・
なんなんだ、この二人・・・
傍から見てると既に何回も告白してる、されてる関係にしか見えないんですが。
このちぐはぐさがロシデレの魅力の一つですよね。
政近の負い目
基本的に明るい青春ラブコメが大部分だったのですが、政近の過去の話がプロローグ、エピローグで触れられており、その部分が個人的に1番印象的でした。
政近は周防家の長男として英才教育を受け、そしてそれに応えるだけの才能がありました。病弱な妹の分も必死に頑張る政近は、同級生たちからは浮いてしまいます。一番褒めて欲しい相手である母親も何故か無理して褒めているようで、母親から褒めてもらうために政近はより頑張る⇒周りから孤立するというスパイラル。その果てに同級生と事件を起こしてしまいます。
そこで父親側の祖父母に預けられ、初恋のロシア人の女の子と出会い・・・という流れの政近の過去。
政近の母親への憎しみは頑張ってくれる自分を認めてくれないことにあったみたいですね・・・。母を嫌う決定的なきっかけは父との離婚ですが、これも家族のために必死に頑張る父親を認めてくれない母という構図に、自分と母の関係を重ねてしまったのかな、と。一番褒めて欲しい相手がどうやっても認めてくれないので、愛情が反転してしまったのかなと感じました。
母の方は、描写が少ないですが、家族の時間を増やしたいのに仕事や勉強・習い事に集中する夫と息子に寂しさを感じてたのかもしれないですね。
また、妹の有希に対してのコンプレックスが政近の自分に対する過小評価につながったことも改めて明らかに。両親の離婚の際に父親についていくことを決めた政近は病弱な妹も周防家から連れ出そうとしましたが、有希は母親を一人にさせないために周防家に残ります。妹に器の違いを見せつけられてしまった政近は逃げるように周防家を出ます。周防家への復讐として周防家の祖父が望んでいた学園への入学を自分の力だけで達成した政近。しかし、入学式で首席として檀上に上がったのは自分が守る存在のはずだった有希でした。
自分が特別な存在だと思い、周防家を背負うため・病弱な妹を守るために努力してきました。
しかし、政近はその重荷から(結果的には)逃げ、代わりに背負った妹は自分よりも優秀な人間になっていました。政近のプライドはボロボロになり、自分はクズでちっぽけな人間だと責めるようになりました。
・・・傍から見たら、政近も十分凄いんですけどね・・・
ちなみに有希が現在オタク丸出しで怠惰な妹として接するのも、周防家を捨てた自分に負い目を感じさせないための演技だと政近は悟っているようです。
その有希の優しさも眩しすぎて政近はさらに自分のみすぼらしさが強調され・・・この兄妹は単純な仲良し兄妹ではないのかもしれないですね・・・。
しかし、有希のオタク丸出しでヘンタイな言動は演技だったんですね・・・
・・・・
演技でアーリャの下着隠したりしますかね?
マリヤ
ラストには政近の初恋の相手がマリヤだと分かるという衝撃的な結末で終了!
マリヤが初恋の相手は意外と言えば意外でしたが、既に登場した人物の中で探すとマリヤ以外にはいなかったですね。無意識に候補から外してたのは、やはり彼氏がいるという情報があったからかな。・・・いや、初恋の相手に彼氏がいても良いんですが、最近のラブコメでその展開は結構危険ですしね、色々な意味で。
そして、その彼氏とはぬいぐるみというオチになり、政近の初恋の相手と判明したことで一気にヒロインとして印象が強くなったマリヤ。
思えば2巻でマリヤ相手には素直に弱い部分を見せたりと、伏線はありましたね。
この後、どういう風に展開していくのか・・・楽しみです!
まとめ
ということで、相変わらずラブコメもシリアスなシーンも面白かった4巻!!
個人的にはこの作品のシリアスが好きですかね。凄く読みやすくて、登場人物に感情移入できます。
私の持論ではシリアスが面白いラブコメは名作です。(偏見)
ちょっと気になるのはアーリャ・政近よりもマリヤ・政近、有希・政近の方が現状興味深い関係だなというところ。特に有希と政近は表面上の関係と心の奥底での互いに対する本音にギャップがありそうで凄く興味深いです。(互いに嫌ってるというわけではなく)
なのでアーリャと政近の関係が、他に比べてちょっと弱いかなとも思うのですが・・・
まあ、アーリャが可愛いので問題ないですね!
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