最初に断っておくと、今回の記事に関しての「これくらい」はあくまで個人的な感想です。
理想としてはもちろん詳細な原理や製品の詳細について知っていた方が良いですし、実際にその辺りまで頭に入れている優秀な生産技術者もいらっしゃいます。
ですが、正直、そこを勉強するくらいならプロセスや装置、現場での作業の把握の方が生産技術者にとって何百倍も大切だというのが私の主張になります。
生産技術者はそこを任されているわけですしね。
半導体とは
半導体と言えば次の図が一般的ではないでしょうか。
初めて見る人は、チンプンカンプンですね。私も詳細は分かんないです。
ようは、物質には電気が流せる物質と流せない物質と流せない物質があるんですが、半導体は電気が流せたり、流せなかったりするよ、と。そこのコントロールを人為的に行えるよということ。
ただ、製品としての「半導体」はもっと多様な意味を持つ言葉になります。
IGBTだの、ICだの、センサだの。扇風機の回転数を変えたり、コンピュータで計算させたり、圧力を数値化したり・・・。
まあ、色々できるのですが、生産技術者としては要は電圧とか電流とか電気のコントロールをしてる製品なんだよ、くらいの認識で良いと思います。(実際生産技術者として重要になるのはそこですし)
製品の難しい仕組みは開発の方に把握してもらいましょう!
生産技術者として重要なこと
このような半導体において、生産技術者として重要なことは設計図通りに作ること。
・・・当たり前なのですが、もっと詳しく書くと指定の電流値で流れたり、逆に絶対に流れないようにできているよねということです。
下の図は配線(電流が流れるところ)の①と②がある半導体製品の断面図となります。
この配線①と②はお互いに電流が流れてしまってはダメだとします。
下の図では配線①と②はつながっていませんので大丈夫ですが・・・
もし下記のようにつながってしまうと互いに電流が流れてしまい、これを見逃してしまうと大損害になります。詳細に言えば数百万は軽く吹っ飛びます。
ですので、ここで重要なのは配線同士がつながってしまうような残りは無いよね、ということ。
あとは配線の大きさで流れる電流値が決まってしまうので、配線の寸法(大きさ)を適正な値で作れるかなども重要になります。
これ以外に異物が乗っていないかなども重要ですが、つまり生産技術者として製品の品質を保つためには割と単純なところが大切になるということです。(膜質とかインプラ量とかはややこしいかもしれないですが・・・)
そして、この単純なところを守るためにはプロセス(作り方)や装置の知識が必要になるのですが・・・そこが一番難しくて、ややこしいですね。
あと、単純ではあるんですが製品自体が滅茶苦茶小さいので、確認するのは凄く難しいです。
まとめ
結局何が言いたいかというと、半導体の仕組みや製品の詳細な仕組みなどの知識は後回しで良いということ。(知って損することでは無いです。)
それよりもプロセス(作り方)や装置の知識などの方が重要だと思います。
製品の詳細については開発に任せましょう。むしろ開発がその辺りを認識してなかったら、私だったらキレます。(笑)
次はプロセス(作り方)の流れについて書こうかな。
まあ、詳細なことを書けるのはエッチングとパターニングだけですが(笑)。
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