心に重く刺さる話でした。
※ネタバレありです。
東西の国家間同士で緊張感があったものの、停戦中ということで比較的穏やかな日々を過ごしていた幼き日の”黄昏”。
友達と一緒に陸軍が使っていた倉庫で戦争ごっこをして楽しんでいました。
幼い時から怖すぎる・・・
というか、一人だけスパイごっこになっているような・・・。
黄昏は子供時代から頭が良く、戦争ごっこでも作戦を立てて友達相手に連戦連勝。仲間の中では”参謀”と呼ばれていたようです
可愛いなあ、ちち!!
スパイファミリーの子供は、上手く言えないですけど素直に子供らしい可愛さを持ってる気がします。
あざといとかではなく、ああ子供らしいなあという素朴さがあるというか・・・。
ちなみに黄昏は役に入り切ってしまうという特技を子供のころから持っていたらしく、この頃からスパイの才能の片鱗が見えますね。
仲良く遊ぶ、4人組。
こういうのを見てると、泣きたくなってしまう年齢になりました(笑)
映画の「スタンドバイミー」を思い出しますね・・・。
子供たちは国の情勢上、どうしても兵隊ごっこのような遊びをしてしまいますが、黄昏のお父さんはそのような遊びに反対でした。
だから、黄昏だけは兵隊セットを持っていなかったようです。
「東の悪人を全員やっつけるんだ!」という黄昏に平手打ちし、自ら戦いを望むなというお父さん。
厳しい・・・
でも、子供に戦争を扇動する大人よりはずっと良いかなと個人的には思います。
国の大人たちも戦争一色というわけではなく、協定があるから今すぐには戦争は起こらないだろうというスタンス。
東を敵国とはしているものの、緊張感はそこまでという感じですかね。
それでも子供たちの中で、一人だけ兵隊セットを持っていないことが悔しかった黄昏は父親からおこづかいを貰って買うことにします。
参考書が欲しいと嘘を言うことで。
いつもの兵隊ごっこではなく、勉強をするためのお金が欲しいという黄昏に喜ぶお父さん。
そのお父さんを見て、黄昏はゴハンの味がしないほどの罪悪感を抱きました。
スパイファミリーはこういう登場人物がショックを受ける場面の描写が上手いというか・・・ダイレクトに心に来ますね。
貰ったお金で兵隊セットを買ったものの、父を騙した罪悪感から友達との兵隊ごっこもやらずに帰ってしまいます。
「ぼくは兵隊に向いてないのかなあ」
黄昏はコロッケ屋のおばちゃんに尋ねました。
黄昏・・・子供たちにとっては敵(東国人)をやっつける兵隊はヒーローですが、周りの大人は戦いに積極的ではなく、父親は戦うことそのものを反対する。
自分の思い描いていた兵隊さんとのギャップに戸惑います。
そもそも東と西は全くの別人種が住んでいるわけではなく、敵国の東には親族が住んでいる人もいます。
・・・ウクライナとロシアも同じですね。
戦うことが正義。兵隊さんはヒーローだと思ってた黄昏は、自分が考えていたことは違うのかも・・・と思い始めます。
兵隊ごっこに反対する父の言葉も素直に受け止められるようになり、お金を返して騙してしまったことを謝ろうとする黄昏。
黄昏は自分の思い描いていたものとは違う、平和な日々を受け入れようとします。
そして、その日々は轟音と共に消し飛びました。
東からの突然の砲撃が黄昏たちが秘密基地にしていた倉庫に襲い掛かります。
ということで、62話はここまで。
・・・タイムリーな内容でしたね。
ちちの子供の頃や、東西の国の対立が初めて分かりやすく表現された62話
今の世界情勢的に単純に面白いとは言ってはいけない話かもしれませんが、興味深い話ではありました。
戦争が始まる直前まで平和な日常を過ごしていたところが、ある意味リアルに感じましたね・・・。
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