創約 とある魔術の禁書目録(5) 簡易感想 上条さんに掛かれば暗部の極悪非道娘もチョロインに!

電撃文庫

☆3.6

先にこの5巻の感想を簡単に書くと

長い!難しい!

でも妖宴めっちゃ可愛い!!!

になります。

では、超ネタバレありです。

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創約3巻を上条当麻でやり直したら?

暗部を一掃するための作戦「ハンドカフス」。暗部とアンチスキルによる血みどろの戦いを、浜面が主人公となり進んでいった創約3巻。浜面は敵対することでしか対応できなかったため、1~10まで殺し合いで終わった1巻となりました。

じゃあ、その主人公を上条当麻にしたら? というのが今回の創約5巻。とあるシリーズにしては珍しく登場人物の9割が3巻からの続投となります。

浜面との違いは、暗部の邪悪なキャラの善性を信じようとしたこと。そして、その結果何人かは上条さんの味方になってくれたことで、比較的ハッピーエンドになったことですね。

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アリスというイレギュラー

今回、物語の中心には関わってこなかったですが超重要キャラクターであったアリス。

彼女の持つ、物語を都合の良いように捻じ曲げる能力は上条さんのハッピーエンドを引き寄せる力に対するメタ的な挑戦なのかなと思いました。

今巻の前半分を使ってアリスの力により上条さんにとって都合の良いように展開させたうえで、それを上条さん自身に否定させて後半はそんなに上手くいかないよ、と提示したように見えました。

それを踏まえた上で個人的な感想を言うと

・・・前半と後半であんまり変わってないじゃん?

でした(笑)。

確かに前半、アリスが作った展開はかなり都合が良かったです。特にフリルサンド#Gという人工幽霊がいるなら死んだドレンチャーも人工幽霊として蘇ることができるんじゃない?はかなり強引(しかも上条さんたちだけで)。その部分などに関しては、確かにアリスの物語の方が都合のいい展開でしたが・・・

平気で人を殺すはずの妖宴があっさりと味方になるところなんかは、むしろアリスが関わらなかった方が上手くいってるような(笑)。アリスが改変した世界と、そうじゃない世界での違いが良く分からなかったですね。

そもそも、上条さんが主人公の時はある程度のご都合主義は承知のうえで読んでますし・・・

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ややこしさトップクラス

とある魔術の禁書目録はストーリー展開・設定ふくめて、いつも複雑ですが今回は特にややこしかったですね・・・。

理由の一つとしては、ころころ変わっていく敵。アリスが改変した前半部分もあり、読んでいくうちに自分たちが倒さないといけない敵がコロコロ変わっていきます。(それに合わせて、上条さんたちの目的も)。あれ・・・今、何と戦ってるんだっけ・・・と読んでて分からなくなりました。

また、創約3巻の内容を踏襲してるのも中々に面倒くさい(笑)。登場人物が多い中で、どの人物がどのような目的をもって、どのような結末を創約3巻で迎えたのかを把握していないといけなかったので、まあ頭の中が混乱しました。

細かいところを言えば、フリルサンド#Gの人工幽霊という概念もややこしい。そもそも人工幽霊って何?というところから難しいですし、上条さんの右腕が通用しないのもぴんとこなかったです。じゃあ、風斬も上条さんの右腕は作用しないのでは・・・?

後半はその辺りの理屈は何となくで読んでいたため、気にしなかったですが(笑)

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上条さんと絡むと輝きだすキャラクター

良かった点としては、上条さんが絡むとやっぱりヒロインは輝くというところ。

浜面主人公ではただの危険人物にしか見えなかった妖宴が、上条さん主人公だと超かわいいチョロインに。ひねくれている少女がストレートに感情をぶつけられ、動揺してるところは素直に良かったです。個人的には食蜂さん以来の当たりキャラとなりましたね・・・。

あと、ヒロインとしてではないですが、上条さんは黒子との相性も良いなあと。基本的に夢見がちに人の善性を信じる上条さんと、現実的ながらも正義をつらぬこうとする黒子はコンビを組んで事件に挑むと物語がスムーズに進みます。上条さんが何をしようと黒子はなびかないところも逆に相性良いと思います(笑)

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まとめ

相変わらず難しい設定が多く、展開もややこしかった創約とある魔術の禁書目録 5巻

最後の方で木原端数たちが出てくるところは、要るかなあと思っちゃいました。正直、端数もリサコちゃんも、そんなに思い入れはない(笑)。

ただアリスという善性にも悪性にも染まらず、世界を終わらせられる力を持った純真無垢な少女の登場はかなり興味深かったですね。また妖宴という魅力的なチョロインができたことは非常にうれしいです。

とあるシリーズは定期的に私の心に刺さるキャラクターを生み出すなあ・・・


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