「退屈な生活に彩をくれる素直な聖女」放課後の聖女さんが尊いだけじゃないことを俺は知っている 1巻感想

ファンタジア文庫

ていうか、君もくる?

学校で孤立し平凡で退屈な日常を送る主人公の大和が、容姿端麗で人間的に不思議な魅力を持つ「聖女」白瀬聖羅と親密になっていくことで日常に華やかな彩が付いていくーーー。

ヒロインの聖羅が非常に魅力的であり、品がありながら全く計算のない真っすぐなスキンシップで大和をドギマギさせます。ゆっくり親密度を深めていくラブコメであり、主人公の大和とともに聖羅がどんな人間なのか推しはかりながら読み進めていきました。

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あらすじ

甘くて、尊い、二人の青春のはじまり――

「きみも来る?」時刻は午後11時。
平凡な高校生・倉木大和はコンビニからの帰宅途中に、同級生で聖女と呼ばれる美少女・白瀬聖良と出会う。
彼女に誘われるまま、真夜中の繁華街で共に時間を過ごし、その日をきっかけに二人の交流がはじまった。
初めてのダーツ、CD貸し借り、ラーメン巡り……。
たまに甘えてきて、少しやんちゃな一面のある聖良と関わるうちに、大和の退屈だった日常は色づいていく。
「あのとき、大和がついてきてくれて、ほんとによかった」
どこまでも自然体な聖女さんと過ごす、甘くて、尊い、青春と恋の物語がはじまる――。

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聖女の人間的魅力

URL:https://fantasiabunko.jp/special/202105seijyo/

ヒロインの聖羅には女性としてよりも人間的に魅力を感じました。(もちろん女の子としても可愛い!!)

感情の起伏は大きくないですが、新しい刺激に対して非常に素直に受け入れて、それに対する自分の感情も全く恥ずかしがらずに言葉に表します。純真無垢な子供のように素直であり、学校で周囲の人物と関わらなかったのも純粋に興味がなかったから。興味を持った大和には周りの反応を全く気にせずに話しかけました。

聖羅にあこがれるクラスメイトの環も似たような言っていましたが、このように周囲を気にせずに何の打算もなく自分の感情に素直になれる姿は、仕事にいつも不貞腐れながら何も言わない私にとって凄く魅力的に映りました(笑)

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優しく暖かい周囲の人物

周囲に注目される聖羅と仲良くなることで、他のクラスメイトとも交流を持つようになった大和。それらのクラスメイトが優しく暖かい人物でした。

新庄瑛太

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クラス1のイケメンであり、すごく明るい性格で優しい同級生。クラスで孤立していた大和にも見下したりせず、純粋にコミュニケーションを取ってきます。聖羅との関係を茶化したりもしますが、大和が本当に嫌がるラインを見極めて超えることはないです。

こんなどこからどう見ても「いい奴」ですが、大和はノリが苦手という理由で序盤は新庄と関わることを避けていました。何となく気持ちはわかります。人間の好意には裏があるだろうと考えるひねくれものの私は、新庄のような人物は理解ができないのでよく分からない気持ち悪さを感じてしまいます(笑)。

環芽衣

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聖羅にあこがれるクラスでも人気の女の子。聖羅に近づくために、大和から情報を得ようとします。面白いのは、その意図を全く隠すことなく、大和に伝えていること。打算がないところは女の子っぽくないなと思いました。また、自分は聖羅と釣り合っていないと感じていた大和に対して、そんなことはないと真っすぐに伝えて励ましていました。終盤では聖羅と大和の少しぎくしゃくした仲をさりげなくフォローもしてました。同じクラスだったら、私は間違いなく惚れているいい子ですね。

この作品では聖羅も含めて裏表がない人物が多くて、ストレスなく読み進めることができました。

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まとめ

ラブコメというよりは、聖羅と親しくなったことで大和の生活がゆっくりと満ち足りたものになっていくところが印象的だった作品でした。ラブコメとしては聖羅の大和への異性としての感情がほとんど読み取れなかったので(最近のライトノベルでは珍しいような・・・)、印象は少し薄かったかなと。

ただ、聖羅のような素直なのにミステリアスなヒロインは新鮮だったので、聖羅の言動に大和とともに振り回されるのは面白かったです。

・・・聖羅は聖女というよりは天然の無自覚小悪魔なのでは?



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