「下品で最高なエンターテイメント スパイ作品」キングスマン 紹介

スパイ

スパイ映画と言えば、「007」「ミッションインポッシブル」「ボーンシリーズ」などがあげられるかと思います。(ボーンシリーズはスパイ映画とはちょっと違うかな)ここに挙げたものも、それぞれに特徴があると思いますが、基本的にシリアスでぴりつく緊張感がある作品が多いと思います。(007はダニエルクレイグ以降は特に)

では今回紹介するキングスマンはというと、シリアスではないとは言いませんが、ノリが軽くとにかく下品です(笑)。主人公側が所属している組織は表向き紳士服の仕立て屋をしていることもあり、一応紳士をイメージしている組織なのですが、裏切りは起こるわ、どこか抜けているところはあるわで上品な紳士・・・か?と少し疑問が残ります。敵に至ってはもう完全に頭がおかしいなと思います。滅茶苦茶軽いノリで人類全体を狂暴化したり、ウイルスをまき散らしたり。使えない部下をその場でひき肉にして食べたりもしていました。

こう書くと批判しているように見えますが、こうした軽いノリ、下品なスパイものをポップなミュージックにのせて表現していることで、やっていることはえげつないのに楽しんで見れてしまうという特殊な魅力を持つ作品となっており、非常に面白かったです。(ジャンルは違うけど「ウルフ オブ ザ ウォールストリート」のような感じです。)また、アクションの表現がもう楽しい、楽しい!。新鮮なカメラの角度や動かし方でアクションシーンに躍動感があり、まるでダンスでも踊っているかのように音楽に合わせて戦います。ここまでアクションシーンが印象に残る作品もそうそうないと思います。

この作品がおすすめの人は以下になります。

  • 今までにない、エンターテインメント性の高い新鮮なスパイものが見たい。
  • 見てるだけで心躍るアクションを見たい。
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登場人物

ゲイリー・“エグジー”・アンウィン(タロン・エガートン)

画像URL:http://kingsman-movie.jp/

幼い頃、父を亡くし今は同郷の友達とともにすさんだ生活をしている悪ガキ。母親のことを大事に思っているが、母親の現在の連れの男には敵対心すら抱いている。(この男もワル。)とある事情でハリーと出会いスパイ組織「キングスマン」のエージェントになることを目指す。エージェントになる過程で紳士としての振る舞いも身に付けていく。

ハリー・ハート(コリン・ファース)

画像URL:http://kingsman-movie.jp/

キングスマンのベテランエージェント。ゲイリーの父親とは同期であり、命を助けてもらった恩がある。そのため、ゲイリーのことを気にかけており、父親のように厳しくも優しくキングスマンのエージェントになるために育てていく。個人的に好きなセリフは「マナーが紳士を作る」。

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見る者の抵抗を下げる下品さ

画像URL:http://kingsman-movie.jp/

今までのスパイ映画とは違い、暴力の表現、性的な表現、いたるところで視聴者がつい苦笑してしまうような下品さがあります。しかし、この下品さが視聴者の物語への抵抗を下げる良い緩衝材になっているように感じました。というのも、この作品、敵側がやっていることがえげつなく、全人類を狂暴化したり、頭に埋め込んだ爆弾を爆発させたり、人を硬化させるウイルスをばらまいたりなど、真面目に表現すると視聴者のほうが抵抗を感じてしまうと思います。しかし下品な表現を混ぜることで(頭を爆発させるシーンではポップなミュージックと爆発音を調和させるなど)あくまでフィクションなんだという考えが頭に浮かび、「敵がえげつないな~」と思いながらも、あまり心にダメージを負うことなく作品を見続けることができました。

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新鮮でいて緊張感のあるアクションシーン

画像URL:http://kingsman-movie.jp/

新鮮なアクションシーンもこの作品の魅力の一つです。例えば主人公が敵に向かっていくシーン、普通は横からの構図や主人公の後方からの構図、または上空からの構図などがあるとは思いますが、キングスマンはあえて主人公の後方斜め下からの構図で撮ります。このように他の映画ではあまり見ないようなアクションシーンがたくさんあるので飽きずに見ていくことができます。またアクションシーンはまるでダンスでも踊っているかのように華麗で斬新。過剰な動作なども織り交ぜていきます。このように書くと緊張感がなくなり安っぽくなるのではないかと思われますが、そこは生々しいグロイ表現で補っています。人を頭のてっぺんから真っ二つに切り裂くシーンなどでは内臓も見えたりします。(あえて作り物っぽく見せてもいるようにも感じますが)

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今までのスパイもののアンチテーゼ

画像元:amazon

メタ発言というのか、作中でこんなセリフがあります。「最近のスパイ映画はリアルでシリアスなものが多い。」「観客が見たいのはエンターテインメントだ!」と(ちょっと違うかもしれませんがニュアンスは合っているかと)。確かにダニエルクレイグの007やボーンシリーズはリアル寄りのシリアスなスパイものだったと思います。特にボーンシリーズはどれだけ敵と出会わないようにするか、逃げれるかが主な目的となっており敵をバンバン倒していくようなものではありません。(スパイってそんなものだろうと言われればその通りですが。)そこに対して、リアルなスパイなんて知ったこっちゃない、あくまで観客を興奮させる作品が作りたいんだという想いがキングスマンという作品に現れている気がします。

今までのスパイ映画とはかけ離れた魅力を持つキングスマン。これまで「キングスマン」と「キングスマン ゴールデンサークル」の2作が出ていますが、2021年12月24日に1900年代初頭のキングスマン誕生秘話を描く「キングスマン ファーストエージェント」が公開されます。これまでのキングスマンと同じアンチ・スパイものとしていくのか、それとも真面目にスパイものとして描くのか(笑)、今から非常に楽しみです!

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