懐かしのライトノベル名作 第1弾「読者の心に綺麗に傷を残す」文学少女シリーズ

ミステリー

著:野村美月

イラスト:竹岡美穂

突然ですが昔私が好きだったライトノベルシリーズについて紹介したいと思います。

今回紹介するのは「文学少女」シリーズ。

私が学生時代に衝撃を受けたライトノベルです。ライトノベルとして紹介しますが、内容はいまのライトノベルのイメージとは少し違い、全体的に暗い話が多く、読者の心に傷を残すような作品です。

このライトノベルが凄い!2008で一位を取った作品。

劇場版アニメ化もされており、今見ると(というか当時としても)豪華な声優さんが演じられています。(というかヒロインの遠子先輩は花澤さんだったんですね。ちょっと意外。)

物語としてのキーは「本」。ジャンルとしてはミステリー、かな。事件に対して遠子先輩の鋭い観察眼、推理力により事件の真相と犯人を突き止めていきます。しかし、この作品で最も重要なのは心の闇。登場人物たちの心の闇が、過去の名作たちを通じて深く綺麗に描かれていきます。そこに学園の恋愛模様も加わりエンタメとしても読みやすい作品だったと思います。

この作品がおすすめできるのは以下の読者です。

  • 人間の心の闇を描き出す、自分の心に傷を残すような作品が読みたい。
  • 繊細で綺麗な物語を読みたい。
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登場人物

天野遠子:清楚な見た目に反して、おしゃべりでおせっかい。物語を「食べちゃうくらい」愛するあまり、ほんとうに紙ごと食べてしまう“文学少女”。
画像URL:https://kimirano.jp/special/cp/bungakusyojyo15th/

天野遠子(ヒロイン)

本をだれよりも愛する少女。読書すること自体が好きだが、何よりページをちぎって食べることで物語の味が分かるという不思議な女性(なぜか、ここだけファンタジー)。ビジュアルは古き良き文学少女だが、性格は基本明るく、好奇心旺盛。ただ事件を解決する際には冷静に事件の真相を解き明かしていく。どこか影があり、儚げな印象もある美少女。

井上心葉:聖条学園二年生。文芸部唯一の平部員。遠子の“おやつ係”として、せがまれるままに三題噺を書く。天才覆面美少女作家としてデビューした過去をもつが、現在はいたって平凡な男子高校生。
画像URL:https://kimirano.jp/special/cp/bungakusyojyo15th/

井上心葉(主人公)

14歳の時にペンネーム「井上ミウ」で本を出版。世間で話題となり、人気作家となったが同級生の美羽の自殺未遂から、人との関りに消極的となる。遠子先輩に無理やり文芸部に入れられ、遠子先輩のおやつ(物語)を作っている。性格は基本礼儀正しいが皮肉屋の面もあり、例えればエヴァのシンジ君をマイルドにした印象。本作品は井上心葉の成長物語でもある。

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キーとなるのは本

とにかくこの作品のキーは本です。物語一つ一つに過去の名作たちが割り当てられており、登場人物たちは本の影響を強く受け行動しています。事件にも本の影響が強く出ているため、あらゆる作品を詳細に知っている遠子先輩が、その本の物語を通じて犯人の心を読み取り解決していく形が多かったです。参考にしている本は明るい話も多いですが、基本暗めの物語ばかり。例えば1巻には他人と同じ価値観を共有できない「人間失格」の主人公に共感しモノローグが「恥ずかしい人生を送ってきました。」から始まる登場人物がいました。

 また遠子先輩がハイテンションで割り当てられた名作たちの説明・感想を言ってくれるので概要だけですが、過去の名作たちに詳しくなれます。

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人間の心の闇を描き出す綺麗な物語

何度も言いますが、基本暗い話が多いです。話によっては人が死ぬこともあったり、未成年が春を売る仕事をするなんてこともあります。しかし、その暗い話を繊細で綺麗な描写で描かれるので読んでる最中に「読んでてキツイ」と思うことはなく、むしろ気持ちよさすらありました。しかし、読み終わった後には心に深い傷を負っており滅茶苦茶落ち込みました。なんていうか、麻薬を打たれながら体のあちこちを刺されている感じかな(笑)。読んでいる最中は刺されている刺激すら気持ちいのに、麻薬が切れる(読み終わる)と体のあちこちが痛いというか。こういう心に来る感じが好きな私は、読者としてはマゾなのかもしれません(笑)。

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当時、物議を醸した三角関係

ヒロインの一人に琴吹ななせという人物がいるのですが、こちらも遠子先輩と並ぶほどに人気があるキャラクターであり、心葉との恋愛に決着がついた際にAmazonレビューなどが荒れていたことを覚えています(笑)。最近で言うと「俺ガイル」の三角関係の決着時に近いでしょうか。

ちなみに私はどちらかと言えばななせ派でしたが、もう決着はついてほしくなかった(笑)。というのも、野村美月先生の綺麗な描写で書く登場人物たちの心情が心に刺さり、刺さり、もう現状維持でいいんじゃないと思っていたからです。

この三角関係の決着の前にも心葉の昔の同級生だった美羽が関わる恋愛模様もあったのですが、そちらはあまりにも暗い感情になってしまい吐きそうになるので今回は割愛します。

ライトノベルにしては珍しくサブキャラクター同士の恋愛も描かれていましたが、どのキャラクターも魅力的だったため、読んでてどの関係も興味深かったです。

というわけで、文学少女の簡単な感想と紹介でした。

私は映画にしろ、ライトノベルにしろ心に深く傷を負うような物語を追いかけている節があり、そんな性癖にしたのはこの作品ではないかという疑惑があります。そのように影響を与えてくれた作品だからこそ語りたいことは山ほどあるのですが(私が一番好きなキャラクターである日坂とか、カッコいいサブタイトルとか、竹岡美穂先生の美麗なイラストとか)何か収集がつかなそうなのでこの辺にしたいと思います。いつか各巻ごとに感想を書きたいな・・・。

ちなみに現在文学少女の世界観を踏襲した「むすぶと本」シリーズが展開しており、こちらは文学少女シリーズよりもマイルドで手に取りやすい作品かなと思います。個人的な要望としては野村美月先生の思いっきりシリアスな恋愛作品が読みたいです(笑)。

あと野村美月先生。発行順に読んでほしいならナンバリングは必要かと・・・(笑)。

特設サイトURL:https://kimirano.jp/special/cp/bungakusyojyo15th/


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