「なんで続きが出なかった!」と思ったラノベ3選

ライトノベル

このブログを始めたきっかけを思い出すと自分が面白いと思った作品の続きが出てほしいという想いがありました。(寄り道の感想も多いですが。)そこで中学時代からライトノベルを読んできた中で続きが出なくて悔しかった作品について今回紹介したいと思います。

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「吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる」 著 野村美月

「文学少女」「ヒカルが地球にいたころ・・・」で有名な野村美月先生の作品。
2014年5月~2015年8月まで計6巻出ました。
イラストも上記2作品を手掛けた竹岡美穂先生であり
1巻が出た当初は私のわくわくは最高潮でした。

バスケ馬鹿で、強豪校で練習に打ち込んでいた詩也。けれどある日、”彼女”と出会い、彼は人ではないものになってしまった。人を遥かに超える身体能力を得たため、バスケも続けられなくなり転校したその先で、詩也はマリア様を思わせる綺麗な先輩に出会い、告げられる。「わたしと、おつきあいしてください」つれていかれた先は、演劇部。そこで何と、先輩の恋人役としてドラキュラを演じることになってしまい……!? ドラマティック青春ノベル、ここに開幕!! 

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野村美月先生らしい繊細な心理描写と主人公、先輩ヒロイン、吸血鬼の少女との三角関係。
また、文学少女シリーズからあるぞくりとさせるミステリー要素が加わり、非常に私好みの作品でした。しかし、「打ち切り」。実際には物語の結末まで書かれましたが、それまでの過程が削られました。このころ「俺の妹がこんなにかわいいわけがない」が終了、「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」が始まったころであり斬新な設定や斬新なキャラクター、また題名からも感じ取れるキャッチーさ(分かりやすさ)が特徴の作品が人気が出ていました。
その中、繊細な描写が売りの野村美月先生の作品が埋もれていた印象です。
野村美月先生は「ドレスな少女」などキャッチーな作品も書かれていたのですが
やはり「文学少女」のような、どすぐらい人間の内面を描写するのが素晴らしいので
個人的にはドシリアスな方面に振り切った作品が見たいなと思います。

野村美月先生は一時期作家を休業されましたが、2020年に復帰され文学少女シリーズの世界観を
共有した「むすぶと本」シリーズが出ていますので、文学少女シリーズファンは是非手に取っていただきたいです。



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ミス・ファーブルの蟲ノ荒園  著 物草順平

2014年当時、書店では推されていた記憶のある作品。私も書店で興味を持ち、手に取りました。この作品のすごいところは戦いのクライマックスまでの持って行き方。主人公の心情と敵の心情が熱く描写されて、1巻の敵との決着では少し泣いた記憶があります。

一八世紀に発生し、瞬く間に世界中に広がった謎の巨大生物〈蟲(ギヴル)〉。甚大な被害と引き替えにもたらされた化石燃料によって、世界は大きく変貌した――。 時は「明治」と呼ばれるはずだった時代の少し前。異国への航路で蟲を操る男たちに襲われた少年・秋津慧太郎はある海岸に流れ着く。その右目に奇妙な力を得て――そして辿り付いた荒地で、慧太郎は蟲たちを愛し、その研究と対処とを生業とする美少女アンリ・ファーブルと出会った。もうひとつの近代で幕開く、蒸気と蟲と恋が彩るファンタジー!

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近代に「風の谷のナウシカ」の蟲がいるような世界観で、侍風の男の子と蟲のことが大好きで研究をしている女の子が出会うところから物語は始まります。勧善懲悪ではなく、魂のぶつけ合いのような少年漫画風の熱い展開がすごく心にのこりました。4巻までで1部完という形になっていますが、その後の続刊はありません。「近代ヨーロッパ」と「蟲」というワード、また「ミス・ファーブルの蟲ノ荒園」という題名が敷居を上げてしまい、ライトノベルの読者が気軽に手に取れなかったかもしれません。


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影≒光(シャドウライト)  著 植田 亮

私がライトノベルというものを意識した作品になります。たしか週刊少年ジャンプで広告があり、興味を惹かれ、初めて近所の書店で予約して仕入れてもらいました。当時、こんなに残酷な描写をするんだという衝撃と滅茶苦茶な強さと子供っぽい嫉妬を出す主人公の師匠の女の子に惹かれ、食事も忘れて夢中で読んだ記憶があります。

退魔を世業とする陰陽師の家系――『星之宮』の双子、姉の御影と弟の光輝。陰陽師の才能溢れる御影に対し才能ゼロの光輝は、偶然出会った魔術師に『精霊を視る能力』を認められ、独り海外に赴く。そして約一年後、精霊術を習得し自信を付けて帰国した光輝は御影が案ずるのをよそに、父からずっと蔑まれて受けた屈辱を返すべく試合を申し込む。――それが連続怪奇事件の始まりだった……!

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前述した師匠の女の子は2巻目でがっつり出てくるのですが、滅茶苦茶強いのに主人公の周りの女の子に子供っぽい嫉妬を向ける姿はギャップがあり魅力的でした。また、双子の姉が主人公に向ける若干背徳的な(笑)感情や精霊術の設定などアニメ化したら面白そうだなと思いました。ただ、この作品は前述の二作品とは違う理由での未完となります。全7巻出ているのですが6巻と7巻を出すのにそれぞれ3年掛かっています。人気が出なかったというより、他の理由で未完となった可能性がありそうです。


あくまで個人の感想ですが、上記で紹介したライトノベルはアニメ化した作品と比べても面白さは遜色なかったと思います。(影≒光は人気がなかったわけではなさそうですが)ライトノベルは読んでもらうまでのハードルが高いような気がします。漫画のように気軽に読めるわけでもなければ純文学のように幅広く読んでもらえるわけでもない。(ハードルの高さは純文学もありそうですが・・・)だからある程度内容が分かったり、インパクトのある題名が多くなっているんだろうなと思います。電子版の試し読みなど、読める機会は増えていると思いますが、新しく出たライトノベルを知ってもらえる機会がもっと多くなればなと思います。

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