「新約11巻の前日譚」 バイオハッカー編(とある科学のアクセラレータ 初回特典小説)

最近、身辺整理をしていまして、その際にとある科学のアクセラレータの

Blue-ray特典を読んでいないことに気づきました。
勿体ないし、読むか~と軽い気持ちで読んでみると・・・
上条さんの中学時代!雲川さんとの出会い!というか新約11巻の前日譚!
と滅茶苦茶重要な話であり、また内容も最近の巻の中でもトップクラスに面白かったです。

続きが気になりすぎて、昔読んだはずの新約11巻を再度購入しに行こうと思っています。
今回はこのバイオハッカー編の感想を書いていきます。

注意:にわかとあるファンです。その辺りご承知ください。

ストーリーの流れ
・中学生の上条さんが不良に絡まれていた中学生の女の子(レベル3 メンタルスティンガー光蟻愛愉)を助けようとしてボコボコにされる。
 まあ、いつも通りですね(笑)ただ中学生の上条さんというところに「え?」と思いました。    というか蜜蟻って確か・・・
・雲川さんが上条さんを介抱する。(この時初対面)
 雲川さんとの初対面を特典小説でやんのかよ!とびっくりしました。
・雲川さんと上条さんと蜜蟻がファーストフード店で休憩
 この際の蜜蟻が助けてくれた上条さんに好感を持っているからついてきているのかと思えば、
 普段縁のないファーストフードをただ食いしたかったからという理由だったのが、          逆に好感を持てました(笑)
 ちなみに蜜蟻の性格は「ごくごく普通の感性を持った食蜂さん」という感じでした。
・その後、ドラゴンに襲われるも何とか撃退。ドラゴンを作ったのはL.S.Sという会社であることが分かる。
 まあ、今更学園都市にドラゴンが出ても驚きません(笑)
・次の日、蜜蟻は常盤台中学の敷地内(学園の園)でL.S.Sに雇われた3姉妹の殺し屋に狙われる。
 この中学校のシーンで、蜜蟻がレベル3という格付けにコンプレックスを抱いていることが分かりま す。その背景に自分の能力の完全上位互換である食蜂操祈の存在もチラチラ出てきました。
・上条さんと雲川さんが蜜蟻を助けに行き、そのまま逃亡。
 この3姉妹の次女は海美といい、とあるファンに分かりやすく言うと垣根提督に協力してた心理定規さんです。
 お前も上条さんと面識あったのかよ!とびっくりしました。特典小説でやる内容なのか(2回目)
・こちらからも攻める必要があると雲川さんに言われ、L.S.S本社に突撃。
・L.S.Sの目的が発祥検体と呼ばれるアレイスターでも扱いきれなかった50年前の能力者をコールドスリープから蜜蟻の能力で起こすことであると判明

 ここで学園都市最古の能力者とか学園都市の歴史が出てきますが、原作でも出てこない重要な情報なのでは・・・
 特典小説でやる~(以下略)
・蜜蟻を奪われた上条さんたちは3姉妹の殺し屋と協力して、蜜蟻の奪還を目指す。
・L.S.Sの社長 松尾龍介は蜜蟻の能力で強引に発祥検体を起こすが、その際に下半身をぶっ飛ばされる。
・上条さんたちが何とか発祥検体を止める。
・上半身だけになった松尾と二人きりになった蜜蟻は松尾の捨て台詞を聞く。
・「やはりレベル5の食蜂操祈でないとだめだったか」

 本来は食蜂さんを利用したかったらしいのですが、松尾の手に余るということで蜜蟻を利用することにしたようです。
 完全に松尾の独りよがりな意見ですが、周りから期待される割にこたえることができないレベル3という立ち位置にコンプレックスを感じている蜜蟻はこの言葉に傷つきます。
・また端末から上条さんの声が(蜜蟻に伝える意図はなかった)聞こえる。
・「発祥検体をコントロールするために蜜蟻の能力が使えないか?」

 この時、何の見返りもなく蜜蟻を助けようとしてくれる上条さんに好感を持っていた蜜蟻は
 上条さんの期待に応えられず失望されることに恐怖を感じます。

・また失敗し、上条さんに失望されたくないと考えた蜜蟻は水中に身を投げるという選択をとろうとする。
・水中に身を投げるを図る直前、蜜蟻が上条さんから大量の着信があることに気づく。
・直前で救ってほしいという気持ちが溢れ、上条さんに連絡する。
・その頃、上条さんは交差点でとある女子中学生とぶつかり、その際に女子中学生の持ち物に自分の携帯が混ざってしまう「不幸」が起きる。
・上条さんが電話に出ないことを確認した蜜蟻はそのまま水中に沈んでいく・・・

To be continue 新約11巻!!!

最初に書いたように、最近の原作の中でも私としてはトップクラスで面白かったです。
その理由は2つあります。

割と「普通の男子中学生」の上条さんが新鮮
上条当麻は大きく、記憶を失う前と後で分かれます。
今回の話は、ほとんど語られなかった記憶を失う前の上条さんの話ですが個人的にすごく新鮮でした。
記憶を失った後の上条さんはよく自分のことを「普通の男子高校生」というのですが
いや、他人のために自分の身を躊躇わず投げ出せる普通の男子高校生はいねえよ(苦笑)と
思っていました。
しかし、今回の上条さんはドラゴンに襲われたときに咄嗟に雲川さんと蜜蟻の二人を見捨ててしまう
という上条さんらしくない行動をとります。(すぐに考えを改めて助けに行きましたが。)
また、殺し屋に襲われた蜜蟻を助けに行く理由として
「大きな組織に自分が関わってしまったとしたら蜜蟻を見捨てても、どうせ自分のところにも来る。
遅かれ、早かれ関わるのであれば自分から関わった方が良い。」
と何やら建前を用意したり、また自分のレベルが0なことに劣等感を感じている描写もありました。
「上条さんらしくない」行動がちょくちょくありましたが、それがとあるファンの私にとっては新鮮で
いつもの上条さんより感情移入できました。
(まあ、それでも普通の主人公よりも正義感も行動力もありましたが (笑))

語られなかったレベル3の苦悩
とあるシリーズで語られる学生といえば強力な能力を持っているレベル5、
もしくは何の能力もないレベル0が主でした。
そんな中、今回の中心人物である蜜蟻はレベル3であり、
期待はされるが応えられない、レベル5ほど特別視はされない苦悩を描いていました。
レベル0から見ればぜいたくな悩みですが、ある程度は期待されながら応えられないのが
辛いというのは何となく分かりました。
また、個人的に鎌池先生はこのような繊細な暗い感情を描くのが
すごくうまい気がします。(大覇星祭の姫神、アックア襲撃の際の五和など)
特に今回は特典小説全体で描写していたので、かなり蜜蟻に感情移入して
最後の水中身投げはドーンと落ち込んでしまいました。

ヒロインの心情がすごく伝わってきてたので、物語にのめりこめました。

いや~、本当に面白かった。
中学時代の上条さん、雲川さんとの出会い、学園都市の歴史などなど
とあるファン必読の物語だと思いました。
特典小説なので入手は難しいと思いますが、読む機会があればぜひ読んでいただきたいです! 新約11巻をもう一度買いに行かなければ・・・!!! 


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