推しの子 第百二十一話 感想 病気に苦しむ娘から目をそらしてしまった母親。

推しの子

病気が進行する前のさりなちゃん、健康だったら普通にアイドルになれそうなくらいに可愛いな・・・

そう思うと、なぜか凄く悲しくなりました。

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母と娘の真相

ルビー・・・天童子さりなにとって、アイ役を演じるうえで重要な確認。

母は自分を愛してくれていたのか?

その真相が今回分かりました。

結論としては、愛していなかった。しかし、そこに至るまでの過程は母である天童子まりなに共感できるものでした。

出典:「推しの子」赤坂アカ×横槍メンゴ 集英社

元々、さりなちゃんを愛していた母。しかし、最愛の娘が10年も生きられないと知り、彼女の心は壊れてしまいます。

娘を失う悲しみから目をそらすために、娘からも目をそらしてしまった母親。

娘の病気が進行するとともに娘から遠ざかるようになりました。

出典:「推しの子」赤坂アカ×横槍メンゴ 集英社

確かに病気が進行していくさりなちゃんを見ていくのは読んでるだけでもつらかったですね。特に額の手術跡を見てるところは胸が苦しくなりました・・・

神様のモノローグでは「娘から逃げ続けた彼女は少女にとって一体何だったのか」と母親である責任から逃げた天童子まりなを批判するような結論でしたね。

確かに酷い親であることに変わりないかもしれませんが、それでも逃げてしまった気持ちは十分に分かります。逃げてしまったことは娘への愛情の裏返しとも見れなくもないような。

予想よりもひどい親じゃなかったな・・・というのが私の率直な感想です。

「少年のアビス」並みの毒親を想像してたのに・・・(あれはひどすぎる)

「かぐや様」の会長の母親もそうでしたが、滅茶苦茶酷い親という印象が関係者(子供)の話からは伝わってくるのに、「酷い親」という部分に対して赤坂先生はあんまり深堀してこないような印象がありますね。どちらかというと子供の母親への依存や期待を強調して描かれているような・・・

赤坂先生の中には子供の一方的な親への依存が一つのテーマとしてあるんだろうか・・・?

あと、割と一方的に「こんな親がいるとは想像できないくらいに酷い親」だと決めつけていたアクアさんはやっぱり論理的に見えて、感情的に暴走する人間だなあと改めて思いましたね。

だから、色々と理屈こねながら、あかねちゃんとかなちゃんの間をフラフラしてるんだよなあ。全く、どうしようもない男だ・・・あの二人を弄んで・・・・・・・

羨ましい野郎だな!オイ!!!(結論:嫉妬)

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”何で生まれ変わらせたの?”

自分が死んだ後、母親が新しい家族と幸せそうに暮らしていることに絶望したルビー。

自分が愛されてなかったことを自覚し、「何で私なんかを生まれ変わらせたの?」と神様に疑問を呈します。

・・・多分、気まぐれだと思う(身もふたもない)

それか、面白そうだったからか。

出典:「推しの子」赤坂アカ×横槍メンゴ 集英社

さりなちゃんがアイと先生という二つの光を失うことを茶化していたような描写もありましたしね。

やっぱりあの神、性格極悪だって・・・

可愛い幼女だから許すけど(許すなよ)

出典:「推しの子」赤坂アカ×横槍メンゴ 集英社

ルビーの「私と関わる人間は不幸になる」という言葉はちょっとしっくりこなかったかなあ・・・。

絶望したついでに、自己否定のために言った言葉にも感じました。

アイとゴローの死を”不幸”と言ってるのであれば、ルビーのせいで”不幸”になったは飛躍してるような気がします。ルビーは死の直接な原因ではないですし。

実の母についての不幸は、生前自分が母親に笑顔を与えるような存在じゃなかったって言ってるのだとしても・・・それにしては母に対して何ができたかよりも、「自分は愛されてなかった」ことを強調している気がします。

ルビーが絶望したのは、自分がいなくなっても新しい家族と一緒に幸せそうに暮らす母を見たとき。母親に今でも自分を失った悲しみを抱いてほしかった・・・意地悪な見方をすれば、母親に今、自分という存在のために不幸でいてほしかったと願っているように見えました。

そう考えると、「私と関わる人間は不幸になる」はあくまで”ついで”で出た言葉かなと。

愛されていなかったということに絶望して出た「自分なんて生きてる価値がない」という結論に、「自分は周りを不幸にする」という理由の後付けを加えちゃったのかな・・・。そんな自己否定を無意識に加えるくらいルビーはショックだったのかもしれません。

ショックな時は、どうしてもネガティブな方向に思考が行っちゃいますよね・・・。私も仕事を不真面目にやって上司に怒られた時に、「私は周りを不幸にする。だから会社に行く意味ないんだ」と思っちゃいますからね。(まず、真面目に仕事しろ)

ということで、今回はここまで!

・・・暗い話だったなあ・・・個人的にはさりなちゃんと母親の気持ちどちらにも共感できたため、複雑な表情をしながら今回の話を読みましたね。

息子と幸せそうに話す天童子まりなが悪魔みたいに描かれている場面は、ちょっと天童子まりなに同情しちゃいました。いや、酷い親ではあるかもしれませんが・・・

出典:「推しの子」赤坂アカ×横槍メンゴ 集英社

あと、個人的なことなんですが・・・最後に取り乱すルビーを呆然と見つめるアクアを見て

アクアはルビーの前世がさりなちゃんだって知らないという重要な設定を忘れていたことに気づきました。

そこは忘れちゃダメだろう私・・・

だから、天童子まりなとアクアが会話してた時になんか違和感あったのか。

それにしてもアクアとルビーは前世でも美形ですね。

出典:「推しの子」赤坂アカ×横槍メンゴ 集英社
出典:「推しの子」赤坂アカ×横槍メンゴ 集英社

顔の良さは生まれ変わっても受け継がれるのか・・・(来世への期待が無くなり打ちひしがれる私)


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